【8/3〜の週】NFP+介入警戒、ドル円は戻り鈍いか
今週は金曜の米雇用統計(NFP)に向けて期待値が積み上がっていく週です。水曜にADPとISM非製造業、木曜に新規失業保険申請件数と、NFP前の”地ならし”となる指標が並びます。先週は日本の通貨当局による円買い介入とBOJのタカ派会見でドル円が急落しており、その介入警戒が今週も燻る可能性があります。
世界中のアナリストの分析をAIと一緒に集めて、通貨別の方向性を整理してみました。
| 発表 | 指標名 | 重要度 | 前回値 | 予想 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ── 月曜(8/3)── | |||||
| 23:00 | ![]() |
ISM製造業景況指数 | S | 53.3 | 53.9 |
| ── 火曜(8/4)── | |||||
| 07:45 | ![]() |
第2四半期失業率 | ◎ | 5.3% | 5.4% |
| 07:45 | ![]() |
就業者数 [前期比/前年比] | ◎ | +0.2% | +0.1% |
| 21:30 | ![]() |
貿易収支 | A | -776億 | -730億 |
| 23:00 | ![]() |
JOLTS求人 | AA | 7594千件 | 7400千件 |
| ── 水曜(8/5)── | |||||
| 07:45 | ![]() |
第2四半期失業率 | ◎ | 5.3% | 5.4% |
| 07:45 | ![]() |
就業者数 [前期比/前年比] | ◎ | +0.2% | +0.1% |
| 21:15 | ![]() |
ADP雇用統計 | AA | +9.8万人 | +7.0万人 |
| 23:00 | ![]() |
ISM非製造業景況指数 | S | 54.0 | 54.4 |
| ── 木曜(8/6)── | |||||
| 10:30 | ![]() |
貿易収支 | ◎ | -30.18億 | -10.80億 |
| 21:30 | ![]() |
新規失業保険申請件数 | AA | 19.7万件 | 20.5万件 |
| ── 金曜(8/7)── | |||||
| 21:30 | ![]() |
失業率 | ◎ | 6.5% | 6.5% |
| 21:30 | ![]() |
雇用ネット変化 | ◎ | +1.82万人 | +1.50万人 |
| 21:30 | ![]() |
雇用統計:非農業部門雇用者数 | SS | +5.7万人 | +8.5万人 |
| 21:30 | ![]() |
失業率 | SS | 4.2% | 4.2% |
| 21:30 | ![]() |
製造業雇用者数 | SS | +0.3万人 | +0.3万人 |
| 21:30 | ![]() |
平均時給[前月比/前年比] | SS | +0.3% | +0.3% |
※重要度は羊飼いのFXブログの指標ランクを参考に表記
※コンセンサスはkissfx.com(羊飼いのFXブログ)を優先し、Trading Economics等と照合
※A以下の米国指標・○以下のその他指標は省略
| 注目度 | 発言者 | 予定(JST) | 注目ポイント |
|---|---|---|---|
| ★★ | クックFRB理事(投票権あり) | 8/5(水)29:05 | ADP・ISM非製造業後の反応をどう評価するか |
| ★★ | ボウマンFRB副議長(投票権あり) | 8/6(木)予定 | オンライン座談会に登壇予定、金融規制・利下げ姿勢に注目 |
| ★ | ムサレム・セントルイス連銀総裁(投票権なし)×2回 | 8/6(木)翌06:30・8/7(金)06:30 | 2日連続登場、NFP前後で発言のトーンに変化があるか |
| ★ | バーキン・リッチモンド連銀総裁(投票権なし) | 8/7(金)23:00 | NFP結果後の発言、労働市場への評価 |
★★★ = 中央銀行トップ(FRB議長、ECB総裁、BOJ総裁、BOE総裁等)。発言だけで相場が動くレベル
★★ = FRB副議長、投票権ありの地区連銀総裁、中銀副総裁クラス。政策に直接影響力がある人
★ = 投票権なしの地区連銀総裁、その他の中銀メンバー。参考程度だがチェック推奨
※発言の時間は変更される場合があります
中東の緊張緩和、原油は5ヶ月ぶり安値圏
先週は米・イランが週末の空爆を見送ったことでリスクプレミアムが後退。ハマスの武装解除やイスラエルのガザ撤退を含む合意の可能性も報じられ、緊張緩和期待が広がりました。ホルムズ海峡の通航も正常化しつつあり、OPEC+の8月増産方針も加わって、WTI・ブレントは約5ヶ月ぶりの安値圏(WTI想定レンジ$78.42〜$85.09)で推移しています。地政学リスクの後退は、ドルや金といった「安全資産」への需要を薄れさせる方向に働いています。
クック理事・ボウマン副議長が相次いで登壇
水曜にクックFRB理事、木曜にボウマンFRB副議長がそれぞれ発言予定。7月FOMCでは3名の理事が利上げを支持する「タカ派据え置き」となりましたが、パウエル前議長時代からの流れを引き継ぐウォーシュ現議長の記者会見はハト派寄りと受け止められる場面もありました。ムサレム(セントルイス連銀)・バーキン(リッチモンド連銀)はともに投票権を持たない立場ながら、NFP前後の発言で市場のFed観測が揺れやすくなっています。
日本の円買い介入+米財務省の警戒通知で、ドル円が急落
先週最大の想定外はJPYでした。7/30(木)に日本の通貨当局が円買い介入を実施したとみられ、ドル円は162円台から一時157円台まで急落。「2月以来最大の週間上昇」(Bloomberg等)と報じられています。さらに米財務省も大手銀行に「介入への備え」を通知したと報じられ、二段構えの警戒感がドル円をさらに押し下げました。7/31のBOJ植田総裁会見も「インフレの上振れリスクを従来以上に精査する」とタカ派寄りに受け止められ、介入とタカ派会見のダブルパンチで円が急伸した格好です。この介入警戒は今週も燻る可能性が高く、ドル円の戻りは鈍いとみられます。一方でゴールドマン・サックスは中期的なドル円予想を155円→165円(円安方向)に修正しており、短期と中期で見方が「ねじれて」いる点には注意が必要です。
金は中銀買いが下支え、方向感は薄い
ゴールドは先週$4,000を死守しつつも方向感なく推移(週間-1.11%)。Kitcoの週間サーベイではウォール街の見方が強気・弱気・中立に三分され、明確なコンセンサスは形成されていません。World Gold Councilの調査では、今後12ヶ月で自国の金保有を増やす計画があると答えた中央銀行が45%と過去最高水準に達しており、構造的な下値支えとして意識されています。原油は地政学リスクの後退とOPEC+の増産方針で軟調気味です。
海外アナリスト(FXStreet、ActionForex、Bloomberg、ING Think、Goldman Sachs、Kitco等)の見解をAIと一緒に整理しました。羊飼いのFXブログの国内アナリスト取材記事(神田卓也氏・志摩力男氏・西原宏一氏・小林芳彦氏)は月曜時点で今週分が未公開のため、公開され次第の反映となります。
USD 米ドル→ 中立
JPY 日本円↑ やや強気
EUR ユーロ→ 中立
GBP ポンド→ 中立
AUD 豪ドル→ 中立今週最大の注目は、金曜21:30(JST)に発表される7月の米雇用統計(NFP)です。市場予想は+8.5万人、失業率は4.2%で横ばい予想。6月分は+5.7万人と大幅な下振れだったため、今回の結果次第で市場のシナリオが大きく変わります。
NFP発表前には、水曜のADP雇用統計(予想+7.0万人)とISM非製造業景況指数(予想54.4)が”地ならし”の役割を果たします。この2つが強ければNFPへの期待値も上振れやすく、弱ければ逆に警戒感が強まる展開になりそうです。
もう一つ見逃せないのが、JPYの「短期と中期のねじれ」です。介入警戒とタカ派なBOJ会見を受けて短期的には円が下支えされやすい一方、ゴールドマン・サックスは中期的なドル円予想を155円→165円(円安方向)に修正しています。8/5(水)公表のBOJ議事要旨で、6月会合時点の利上げに対する温度感が読み取れれば、この”ねじれ”が解消に向かうかどうかのヒントになりそうです。
今週の各アナリストの分析と直近のニュースをAIに読み込ませて、総合判断を聞いてみました。
EUR≒
GBP>
USD>
AUD
今週は金曜の米雇用統計(NFP)に向けて、水曜のADP・ISM非製造業、木曜の失業保険申請件数と期待値が積み上がっていく週です。先週の日本の為替介入とBOJのタカ派会見の余波で、円は短期的に底堅さを保ちやすい一方、ゴールドマン・サックスは中期的な円安見通しを示しており、方向感には”ねじれ”があります。USD・EUR・GBP・GOLDはいずれも材料が拮抗しており、NFPの結果次第で一気にシナリオが変わる可能性があります。
▶ 来週の注目:来週も引き続き円の介入警戒とBOJの政策スタンスが焦点になりそうです。次回は「NFP結果の反応分析」を中心にお届けする予定です。
※指標の重要度ランクは羊飼いのFXブログ(kissfx.com)の指標ランクを参考にしています。



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