【5/18〜の週】FOMC議事録+英CPI+豪雇用、158円攻防の週

今週は主要国の金融政策発表ゼロながら、水曜のFOMC議事録(4月会合)・英国CPI、木曜の豪雇用統計+主要国PMI速報、金曜の日本CPIと、為替の方向感を左右する材料が中盤〜後半に集中します。ドル円は5月8日の介入を経て158円台ミドルでの攻防が続き、ベッセント米財務長官・高市首相会談を受けて当局の介入余地と日銀利上げ観測の綱引きが続く週です。

世界中のアナリストの分析をAIと一緒に集めて、通貨別の方向性を整理してみました。

📊 今週の指標カード一覧
※月曜(5/18)はカナダ市場が休場(ビクトリアデー)。18〜19日にパリでG7財務相・中央銀行総裁会議が開催される


発表   指標名 重要度 前回値 予想
── 月曜(5/18)──
── 火曜(5/19)──
08:50 日 第1四半期GDP【速報値】 [前期比/前期比年率] +0.3% +0.4%
08:50 日 名目GDP【速報値】 +0.9% +0.8%
08:50 日 GDPデフレーター【速報値】 +3.4% +3.1%
10:30 豪 RBA議事録公表(5月5日開催分)
15:00 英 失業率 4.4%
15:00 英 失業保険申請件数 +2.68万件
21:30 加 消費者物価指数[前月比/前年比] +0.9% +0.6%
23:00 米 中古住宅販売保留[前月比/前年比] A +1.5% +1.4%
── 水曜(5/20)──
15:00 英 消費者物価指数[前月比/前年比] +0.7% +0.9%
15:00 英 消費者物価指数【コア】[前年比] +3.1% +2.6%
26:00 米 20年債入札 AA 160億ドル
27:00 米 FOMC議事録公表(4月28日・29日開催分) S
米株 引け後 米 NVIDIA決算 S 大手金融決算
── 木曜(5/21)──
10:30 豪 失業率 4.3% 4.3%
10:30 豪 新規雇用者数 +1.79万人 +1.50万人
16:30 独 製造業PMI【速報値】 51.4 51.0
17:00 欧 製造業PMI【速報値】 52.2 51.8
17:30 英 製造業PMI【速報値】 53.7 53.0
17:30 英 非製造業PMI【速報値】 52.7 51.7
21:30 米 新規失業保険申請件数 AA 21.1万件 21.0万件
21:30 米 フィラデルフィア連銀景況指数 A +26.7 +18.3
21:30 米 住宅着工件数 A 150.2万件 140.5万件
21:30 米 建設許可件数 A 137.2万件 137.5万件
22:45 米 製造業PMI【速報値】 AA 54.5 53.5
22:45 米 非製造業PMI【速報値】 A 51.0 51.0
26:00 米 10年インフレ連動債(TIPS)入札 A 190億ドル
未定 NZ 第1四半期小売売上高 +0.5% 翌 07:45
── 金曜(5/22)──
07:45 NZ 第1四半期小売売上高 +0.9% +0.5%
08:30 日 全国消費者物価指数 +1.5% +1.6%
08:30 日 全国消費者物価指数【除生鮮】 +1.8% +1.7%
15:00 英 小売売上高[前月比/前年比] +0.7% -0.6%
15:00 英 小売売上高【除自動車】 [前月比/前年比] +0.2% -0.3%
21:30 加 小売売上高 +0.7% +0.6%
21:30 加 小売売上高【除自動車】 +0.5% +0.9%
23:00 米 ミシガン大学消費者信頼感指数【確報値】 A 48.2 48.2

※重要度は羊飼いのFXブログ(kissfx.com)の指標ランクをそのまま使用
※コンセンサスはkissfx.com・Trading Economics・Investing.comから取得
※A以下の米国指標・○以下のその他指標は省略

🎤 今週の要人発言カレンダー
注目度 発言者 予定(JST) 注目ポイント
★★ ウォラーFRB理事(投票権あり) 5/19(火)21:00・5/22(金)23:00 週内2回登場。タカ派寄り。原油高インフレへの評価がドルの方向を左右
★★ バーFRB理事(投票権あり) 5/20(水)22:15 FOMC議事録公表前の発言。金融規制と利上げ姿勢に注目
★★ ポールソン:フィラデルフィア連銀総裁(投票権あり) 5/20(水)8:00 新任地区連銀総裁。スタンス確認
★★ ブリーデンBOE副総裁 5/19(火)17:10 英CPI発表前日。BOE副総裁の利上げ・据え置きスタンス
★★ 小枝日銀審議委員(あいさつ+記者会見) 5/21(木)10:30〜 介入直後の日銀メンバー発言。利上げ示唆があれば円買い加速の可能性
マン・グリーン両MPC委員(英) 5/18(月)16:35・17:30 英CPI前日の地ならし。タカ派色が出るかチェック
テイラーMPC委員(英) 5/21(木)21:00 英PMI同日のMPC委員発言
発言の注目度ランクについて
★★★ = 中央銀行トップ(FRB議長、ECB総裁、BOJ総裁、BOE総裁)。発言だけで相場が動くレベル
★★ = FRB副議長、投票権ありの地区連銀総裁、中銀副総裁クラス。政策に直接影響力がある人
★ = 投票権なしの地区連銀総裁、その他の中銀メンバー。参考程度だがチェック推奨
※発言の時間は変更される場合があります

🤖 AIが気になった今週のニュース
🔴 地政学リスク → USD↑ JPY↓ GOLD↓

ホルムズ海峡の供給途絶が継続、原油は$100超で高止まり
イラン情勢の長期化でホルムズ海峡の供給混乱が続き、WTI・ブレントは$100/バレル台で推移しています。Eurasia Groupは「ホルムズ閉鎖により地政学プレミアムが$40/バレル乗っており、ブレントは年内$80を割らない」と分析。インフレ再燃→米債利回り上昇→ドル買い→金売り、というラインが今週も支配的になりやすい構図。一方でING Thinkは「米イラン合意の楽観論が浮上すればドルは下落余地」とも指摘しており、外交ニュースには両側のリスクがあります。

🟡 要人発言 → USD・JPYの方向に直結

FOMC議事録+ウォラーFRB理事の週2回登場+小枝日銀審議委員
今週はFRB議長クラスの講演は無いものの、水曜のFOMC議事録(4月会合分)でメンバーのインフレ警戒度合いが明らかになります。FXStreetは「議事録は最新のCPI・PPI上振れより前の議論だが、それでもインフレ警戒の強さが滲み出るはず」と予想。タカ派寄りの内容なら年内据え置き〜利上げ観測が一段と強まりドル買いに。木曜の小枝日銀審議委員の発言は、介入直後の日銀サイドのスタンス(利上げ前倒し示唆があるか)を確認する場として円相場の鍵を握ります。

🟠 前週の余波 → JPYに最大の影響

日本の円買い介入5兆円+ベッセント米財務長官来日
5月8日、財務省・日銀がUSDJPY 160突破時に約5兆円規模の円買い介入を実施。先々週からの累計介入額は約637億ドルに達したものの、ドル円は157円台ミドルへ戻して上値を試す動き。ベッセント米財務長官は来日して高市首相・片山財務相・植田日銀総裁と会談、「過度なボラ抑制で意思疎通は強固」としつつ「日銀には利上げを優先してほしい」というスタンスを示しました。西原宏一氏は「攻防ラインは160円、158〜159円接近時に再介入リスク」、小林芳彦氏は「想定レンジ154.50〜158.50円、引きつけて戻り売り」と整理。

🟢 原油・ゴールド → 原油高止まり、金は調整圧力

ゴールドは$4,500割れの可能性、原油は$92.5〜$104.5レンジ
ゴールドは先週約4%下落して$4,500台前半。米債利回り上昇+ドル高で「金利の付かない金」が売られた格好です。Kitco News週次サーベイでは「Wall Streetは弱気、Main Streetは$4,500を下値支持に強気」と見方が割れています。原油はLiteFinance予想で$92.5〜$104.5、IEA / J.P. Morganは中東リスクが続く間Brent平均$100超を見込む一方、4Q26には$89/b、2027年は$79/bへ徐々に低下するシナリオです。

🌍 今週の通貨別見通し

海外アナリスト(ING Think、FOREX.com、FXStreet、ActionForex、Bloomberg、Kitco)と、羊飼いのFXブログの取材記事(神田卓也氏・志摩力男氏・西原宏一氏・小林芳彦氏)の見解をミックスして整理しました。

米 USD 米ドル↑ やや強気
4月CPIが前年比+3.8%、PPIが+6%とインフレ上振れが続き、CME FedWatchでは5月会合の据え置き確率が95.9%、年内の利下げ確率はほぼゼロに低下。ING Thinkは「ドルの一極相場は終わり、相対価値の戦いになる」とする一方、足元では原油高+利回り高でドル買いが優勢。FXStreetは「DXYは広いレンジ内だが、最近の値動きは枯渇ではなく蓄積に見える」と分析。FOMC議事録のタカ派色がドル続伸の燃料になりそうです。
ING Think / FXStreet / CME FedWatch / FOREX.com
日 JPY 日本円↓ 弱気
5月8日の5兆円介入後も、ドル円は157円台ミドルへ戻り158円台を試す動き。西原宏一氏は「攻防ラインは160円、158〜159円接近時に再介入リスク。米ドル/円は戻り売りスタンス継続」と分析。小林芳彦氏の想定レンジは154.50〜158.50円で「引きつけて戻り売り」、神田卓也氏も「上値は買いにくく、下値は押し目買いが入る神経質な展開」と整理。Bloombergは「日本のIMF警告と外貨準備の構造上、追加介入の余地は限定的」と指摘しており、ファンダ的にはドル高方向が続きやすい一方、当局の介入+日銀利上げ示唆で短期的に円急騰のリスクもある二面相場です。
西原宏一 / 小林芳彦 / 神田卓也 / Bloomberg
欧 EUR ユーロ→ 中立
EURUSDはドル高が進み1.1617まで下落、1ヶ月超ぶりの安値圏。ActionForexは「1.1642を維持できれば再度1.1848〜1.2081を試す。下抜けなら下落加速」と中立姿勢。木曜の独・欧PMI速報値はいずれも前月から小幅低下予想で、ユーロ圏景気の弱さが意識されやすい局面です。ING Thinkは「2026年通年で見ればドルピーク後の世界に入り、EURUSDはじわじわ上昇」が基本シナリオですが、今週単位ではエネルギー高・地政学リスクで上値が重い展開を予想します。
ActionForex / ING Think / FXStreet
英 GBP ポンド↓ やや弱気
水曜の英CPI(コア前年比 予想+2.6% / 前回+3.1%)は大幅鈍化が見込まれており、BOEの追加利上げ観測を後退させる材料に。さらに金曜の英小売売上高は前月比-0.6%と急減予想で、英国経済の弱さが目立つ週です。ActionForexは「GBPUSDは1.3453を維持する間は1.3657〜上方向余地あり」と一旦中立寄りですが、CPI低下+小売弱化のコンボなら売られやすい構図。Bloombergはスターマー首相の支持基盤の弱さも英政治リスクとして指摘しています。
ActionForex / Bloomberg / FXStreet
豪 AUD 豪ドル→ 中立
火曜のRBA議事録(5/5分)と木曜の豪雇用統計(失業率予想4.3%/新規雇用+1.50万人)が方向を決めます。豪州は資源輸出国として原油高の恩恵を一部受ける一方、ドル高の重しも強い状況。RBA議事録のタカ派・ハト派バランスがハッキリすればAUDUSDの方向感が出てきます。中国経済指標(月曜の鉱工業生産・小売・固定資産投資)が予想を上回るかも、豪ドルの追加買い材料として注目です。
ING Think / ActionForex / FXStreet
🥇 GOLD ゴールド↓ 調整圧力
先週ゴールドは約4%下落して$4,500台前半まで調整。Kitco News週次サーベイでは「Wall Streetは利回り上昇+ドル高で弱気、Main Streetは$4,500を下値支持に強気」と意見が割れています。今週のFOMC議事録がタカ派なら$4,500割れ→$4,350のシナリオ。一方UBSは「年内$5,900到達もあり得る」、Goldman SachsとJPMorganも長期では強気維持。短期は調整、中長期は強気の二段構えで見ておくべき相場です。
Kitco News / UBS / Goldman Sachs / JPMorgan

📚 最重要指標ピックアップ:水曜の「FOMC議事録+英CPI+NVIDIA決算」が一日で集中

今週最大のハイライトは水曜日(5/20)です。日本時間で見ると以下の3つが連続します:

  • 15:00 英CPI - コア前年比 予想+2.6%(前回+3.1%)。大幅鈍化なら BOE利下げ観測でGBP急落、逆に下げ渋ればポンド買い戻し
  • 米株引け後 NVIDIA決算 - リスクオン/オフのスイッチ。決算ガイダンスでナスダックが動けば、リスク通貨(AUD・NZD)と円のクロスに波及
  • 27:00(翌4:00)FOMC議事録 - 4月28-29日会合分。FRBメンバーがインフレ加速をどこまで警戒していたかが見える。タカ派色強→ドル急騰、想定通り→反応限定的

FOMC議事録は最新のCPI・PPI上振れより前の議論であることに注意。それでも「インフレが想定より粘着的」と複数メンバーが述べていれば、市場の年内利上げ織り込みが一段と進む可能性があります。CME FedWatchは現在「年内利下げ確率ほぼゼロ・据え置きが95.9%」を示しており、サプライズはタカ派方向に偏りやすい地合いです。

💡 読者のみなさんへ:水曜は日本時間の朝〜深夜まで断続的に動く一日になります。早朝のポールソン総裁発言(8:00)→英CPI(15:00)→米株引け後のNVIDIA決算→深夜のFOMC議事録という流れ。木曜朝の窓開けに注意してください。

🤖 はかせがAIに聞いてみた

今週の各アナリストの分析と直近のニュースをAIに読み込ませて、総合判断を聞いてみました。

🤖 AI総合判断
今週の通貨強弱ランキング(予想)
USD
AUD
EUR
GBP
JPY
🥇 GOLD:↓ 調整継続シナリオ優勢。FOMC議事録がタカ派なら$4,500割れ。長期は強気維持のため押し目買い候補だが、今週単位では戻り売り目線。
最も強そうなのはUSD。原油高→インフレ粘着→年内据え置き〜利上げ観測の連鎖で米債利回りが高止まり。FOMC議事録もタカ派寄りの内容になりやすく、ドル買いの追い風が続く週です。
最も弱いのはJPY。5月8日の5兆円介入後も157円台ミドルでドル円が下げ止まり、158円台再トライ→160円攻防という構図。介入による瞬間的な円急騰はあり得ますが、ファンダ的にはドル高方向が続きやすく、戻り売り目線が機能しやすい相場。
GBPは英CPI次第。水曜のCPIコアが+2.6%付近なら追加利上げ観測後退でポンド売り、金曜の英小売-0.6%も売り材料。一方でCPIが下げ渋れば一時的に買い戻し。
📅 曜日別の注意ポイント
月(5/18)主要国の指標は静か。中国経済指標(11:00 鉱工業生産・小売・固定資産投資)と米NAHB住宅市場指数(23:00)。カナダ休場で流動性やや低下、G7財務相会議の声明にも注目。
火(5/19)日本Q1 GDP速報(8:50)→RBA議事録(10:30)→英雇用統計(15:00)→カナダCPI(21:30)→米中古住宅販売保留(23:00)→ウォラーFRB理事発言(21:00)。為替方向感が出始める日。
水(5/20)今週の主役日。英CPI(15:00)→米20年債入札(26:00)→FOMC議事録(27:00)→NVIDIA決算(米株引け後)。木曜早朝の窓に要警戒。
木(5/21)豪雇用統計(10:30)+小枝日銀審議委員(10:30〜)→主要国PMI速報(16:15〜22:45)→米失業保険+フィラデルフィア連銀+住宅着工(21:30)→米PMI速報(22:45)。指標ラッシュ日。
金(5/22)日本全国CPI(8:30)→英小売売上高(15:00)→独IFO(17:00)→カナダ小売(21:30)→米ミシガン大消費者信頼感確報(23:00)+ウォラーFRB理事発言(23:00)。週末リスク調整の動きにも注意。
最注目イベント:水曜深夜のFOMC議事録。タカ派色強→ドル急騰+金売り、想定通り→反応限定。並走するNVIDIA決算でリスクセンチメントが揺れる可能性も。
おすすめ監視ペア:USDJPY(158円攻防+介入リスク、最も動きやすい)、GBPUSD(英CPI+小売のダブルパンチ)、XAUUSD(FOMC議事録で方向決まる)、AUDUSD(RBA議事録+雇用統計+中国指標の3点セット)

📝 まとめ

今週は水曜のFOMC議事録+英CPI+NVIDIA決算に注目が集中する一週間です。ドル円は158円ミドル〜160円を巡る攻防が続き、介入リスクとファンダ的なドル高の綱引き。基本構図はUSD強・JPY弱ですが、英CPI次第でGBPが大きく振れる、豪雇用次第でAUDが動くなど、サブテーマも豊富。水曜から木曜朝にかけての窓開けと、木曜のPMIラッシュを中心にウォッチしてください。

▶ 来週(5/26〜の週)の注目:米PCEデフレータ(5/29金)、独・欧CPI速報、月末・四半期末のフロー要因。FOMC議事録を受けた市場のインフレ織り込みが続くかどうかが焦点になります。次回は「FOMC議事録の答え合わせ」を中心にお届けする予定です。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。
※指標の重要度ランクは羊飼いのFXブログ(kissfx.com)の指標ランクを参考にしています。

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