【8/17〜の週】FOMC議事録と160円攻防、通貨別にAI&プロの予測まとめ
7月末の日米協調介入で急伸した円は、先週その上昇分の半分を吐き出し、ドル円は再び159円台。「防衛ライン」とされる160円を目前に、当局と投機筋のにらみ合いが続いています。そこに今週は水曜27:00(木曜午前3時)のFOMC議事録が重なります。7月の会合は3名が利上げを主張した異例の割れ方をしており、その中身次第で「9月利上げ」の織り込みが動く一週間。金曜には日本の全国CPIと欧米のPMI速報も控えます。
世界中のアナリストの分析をAIと一緒に集めて、通貨別の方向性を整理してみました。
| 発表 | 指標名 | 重要度 | 前回値 | 予想 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ── 月曜(8/17)── | |||||
| 08:50 | ![]() |
第2四半期GDP【速報値】 [前期比/前期比年率] | ◎ | +0.5% | +0.5% |
| 08:50 | ![]() |
名目GDP【速報値】 | ◎ | +0.6% | − |
| 08:50 | ![]() |
GDPデフレーター【速報値】 | ◎ | +3.2% | − |
| 21:30 | ![]() |
消費者物価指数[前月比/前年比] | ◎ | -0.4% | +0.4% |
| 21:30 | ![]() |
NY連銀製造業景気指数 | A | +15.6 | +11.5 |
| ── 火曜(8/18)── | |||||
| 15:00 | ![]() |
失業率 | ◎ | 4.4% | − |
| 15:00 | ![]() |
失業保険申請件数 | ◎ | +0.67万件 | − |
| 21:30 | ![]() |
住宅着工件数 | A | 142.7万件 | 135.0万件 |
| 21:30 | ![]() |
建設許可件数 | A | 136.7万件 | 137.0万件 |
| 22:15 | ![]() |
鉱工業生産 | A | +0.1% | +0.3% |
| 23:00 | ![]() |
中古住宅販売保留[前月比/前年比] | A | -5.4% | +0.4% |
| ── 水曜(8/19)── | |||||
| 15:00 | ![]() |
消費者物価指数[前月比/前年比] | ◎ | +0.1% | +0.3% |
| 15:00 | ![]() |
消費者物価指数【コア】[前年比] | ◎ | +2.6% | +2.5% |
| 26:00 | ![]() |
20年債入札 | AA | − | 160億ドル |
| 27:00 | ![]() |
FOMC議事録公表(7月28日・29日開催分) | S | − | − |
| ── 木曜(8/20)── | |||||
| 10:30 | ![]() |
失業率 | ◎ | 4.4% | 4.4% |
| 10:30 | ![]() |
新規雇用者数 | ◎ | +7.63万人 | +1.20万人 |
| 21:30 | ![]() |
新規失業保険申請件数 | AA | 20.9万件 | 21.0万件 |
| 21:30 | ![]() |
フィラデルフィア連銀景況指数 | A | +41.4 | +25.0 |
| 23:00 | ![]() |
景気先行指数 | A | -0.2% | +0.1% |
| 26:00 | ![]() |
30年インフレ連動債(TIPS)入札 | AA | − | 80億ドル |
| ── 金曜(8/21)── | |||||
| 08:30 | ![]() |
全国消費者物価指数 | ◎ | +1.6% | +1.9% |
| 08:30 | ![]() |
全国消費者物価指数【除生鮮】 | ◎ | +1.6% | +1.8% |
| 15:00 | ![]() |
小売売上高[前月比/前年比] | ◎ | +1.0% | -0.5% |
| 15:00 | ![]() |
小売売上高【除自動車】 [前月比/前年比] | ◎ | +1.1% | -0.5% |
| 16:30 | ![]() |
製造業PMI【速報値】 | ◎ | 52.2 | 52.0 |
| 17:00 | ![]() |
製造業PMI【速報値】 | ◎ | 51.9 | 51.7 |
| 17:30 | ![]() |
製造業PMI【速報値】 | ◎ | 51.9 | 51.5 |
| 17:30 | ![]() |
非製造業PMI【速報値】 | ◎ | 52.1 | 52.0 |
| 21:30 | ![]() |
小売売上高 | ◎ | +1.0% | +0.4% |
| 21:30 | ![]() |
小売売上高【除自動車】 | ◎ | +1.2% | ±0.0% |
| 22:45 | ![]() |
製造業PMI【速報値】 | AA | 53.9 | 53.7 |
| 22:45 | ![]() |
非製造業PMI【速報値】 | A | 54.6 | 53.9 |
※重要度は羊飼いのFXブログの指標ランクを参考に表記
※コンセンサスはkissfx.com、Trading Economics等から取得
※A以下の米国指標・○以下のその他指標は省略
| 注目度 | 発言者 | 予定(JST) | 注目ポイント |
|---|---|---|---|
| ★★★ | FOMC議事録(7月28日・29日開催分) | 8/19(水)27:00 | 発言ではなく「議事録」ですが今週最大の言葉のイベント。3名が利上げを主張した割れた会合の中身が明らかに |
| ★★ | ボウマンFRB副議長(討議)・クックFRB理事(講演) | 週内(日時未確定) | FRB公式カレンダーに8月の予定として記載。議事録の前後でタカ派・ハト派どちらの補強に回るか |
★★★ = 中央銀行トップ(FRB議長、ECB総裁、BOJ総裁、BOE総裁、RBA総裁など)。発言だけで相場が動くレベル
★★ = FRB副議長、投票権ありの地区連銀総裁、中銀副総裁クラス。政策に直接影響力がある人
★ = 投票権なしの地区連銀総裁、その他の中銀メンバー。参考程度だがチェック推奨
※発言の時間は変更される場合があります
今週は日銀・ECB・BOE・RBAトップの定例講演はなく(確認済み)、地区連銀総裁の講演予定も少ない静かな週です。その分、来週8/27〜29のジャクソンホール会議(8/28にウォーシュFRB議長が就任後初の基調講演)に向けた思惑が今週後半から相場に入り始めます。
イラン停戦は続くが、ホルムズ海峡はなお制限。原油は週間+5%で82ドル台
イラン戦争の停戦は維持されているものの、和平合意はまだ成立しておらず、ホルムズ海峡のタンカー通航は戦争前の水準を大きく下回ったままです(IEA報道)。先週の原油(WTI)は週間5%超の上昇で82ドル台に乗せ、IEAは「長引く紛争と価格高が需要を圧迫し始めた」と世界需要見通しを引き下げました。ここで効き方が2通りある点に注意:①原油高→インフレ圧力→FRBの利上げ観測を支える→ドル買い・金売りの経路と、②緊張の再燃→リスク回避→金買い・円買いの経路です。先週は①がガソリン・食費経由で米消費者心理を悪化させる(ミシガン51.0)という第3の効き方も見えました。エネルギー輸入国の日本にとって原油高は円安材料でもあります。
「さらなる協調介入をちゅうちょしない」──日米が公式声明。防衛ラインは160円か
片山財務相は8/3の声明で7/31の日米協調介入(円買いでは1998年以来28年ぶり)を正式に認め、「今後さらなる協調介入の実施もちゅうちょしない」と明言。ベッセント米財務長官も「日本の断固たる措置を強く支持する」と足並みをそろえました(財務省・CNBC)。7/30の日本単独介入は推定8.45兆円と1日として過去最大です(日経)。野村総研の木内登英氏は「当局は引き続き160円前後を防衛ラインとしている」と指摘。一方でブルームバーグは「ベッセント長官の『何でもやる』宣言の割に、米側の実弾は限られる」と投機筋が試し続けている実態も報じています。160円に近づくほど介入の警戒感で値動きが荒くなる週です。
円は介入の貯金を半分放出。金曜は米小売がまさかのマイナスでドル急落
先週の円は、介入で得た上昇分の約半分を月曜だけで吐き出してG10最弱に沈みました(Bloomberg・Semafor)。金利差・財政懸念・エネルギー高という円安の土台が変わっていない中で、投機筋が当局の本気度を試した形です。この「介入テスト」は今週も続きます。一方の米国は水曜のCPIが予想どおり(コア前月比+0.2%)で通過した後、金曜に7月小売売上高が-0.6%(予想+0.3%)と1年超ぶりの大幅マイナス、ミシガン大消費者信頼感も51.0(予想54.5)へ急落。9月利上げの織り込みは1週間で55%前後→35%前後まで後退し、ドル指数は週の安値圏で引けました(Yahoo Finance・FXStreet)。ぼんやり検索で拾った補足を2つ:金曜は米長期金利が上がったのにドルが売られるちぐはぐな動きだったこと(investingLive)、そして株式市場はS&P500が7,800超の最高値圏で、今週はウォルマートなど小売決算とRedditのS&P500入りが控えること(Capital Street FX)。米消費の減速が「データの一時的なブレ」か「変調の始まり」かは、この小売決算群が答え合わせになります。
ゴールドは$4,375前後。「利上げ観測の後退」が支え、ドル反発と利食いが上値の壁
ゴールドは先週、9月利上げ観測の後退を支えに$4,375前後(8/14時点)まで買われ、$4,400をうかがう展開でした(Kitco・Trading Economics)。支えは「雇用・消費の減速→利上げ観測後退→金利低下」の経路。逆風は原油高がインフレ圧力としてFRBのタカ派姿勢を支える経路と、断続的なドルの反発・利食い売りです。World Gold Councilの中間見通しは「レンジ推移がメイン、リスクは上下両方」。LiteFinanceのように「8月末は$4,100前後へ調整」と見る弱気派もいて、アナリストの見方は割れています。今週は水曜のFOMC議事録がタカ派なら金売り、ハト派なら$4,400上抜けトライという構図です。
海外アナリスト(ING Think、FXStreet、ActionForex、Bloomberg報道、ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ、MUFGリサーチ)と、羊飼いのFXブログの取材記事(井口喜雄氏)・国内リサーチ(野村・外為どっとコム)の見解をミックスして整理しました。
USD 米ドル→ 中立
JPY 日本円→ 中立(介入とファンダの綱引き)
EUR ユーロ→ 中立
GBP ポンド↑ やや強気
AUD 豪ドル↑ やや強気今週の主役は水曜27:00(木曜午前3時)に公表される7月28日・29日開催分のFOMC議事録です。「議事録なんて過去の話でしょ?」と思うかもしれませんが、今回は事情が違います。
7月の会合は据え置きの決定に対して3名が「利上げすべき」と反対票を投じた、近年まれに見る割れ方をしました。ウォーシュFRB議長は会見でこの議論を「良い家族げんか」と表現しています(Capital Street FX)。その後、7月の米雇用統計の大幅下振れと先週の小売-0.6%・ミシガン51.0で、市場の9月利上げ織り込みは35%前後まで急低下しました(CME FedWatch・CNBC報道)。
ここで議事録が効いてきます。もし「利上げ支持は反対票の3名だけでなく、委員会の広い範囲に共有されていた」ことが判明すれば、市場の3割強という織り込みは軽すぎたことになり、金利上昇・ドル買い・金売りの巻き戻しが起きます。逆に「大勢は様子見で一致、3名は少数派」なら、据え置き路線が固まってドル売り継続です。
タイミングも重要で、公表は9月16日のFOMCの4週間前、そして来週8/28のジャクソンホールでのウォーシュ議長初講演の9日前。議事録でタカ派の下地が見えれば、「ジャクソンホールで利上げを予告するのでは」という思惑が今週後半の相場に乗り始めます。
今週の各アナリストの分析と直近のニュースをAIに読み込ませて、総合判断を聞いてみました。
AUD>
EUR≒
USD>
JPY
今週は水曜深夜のFOMC議事録が中心です。7月会合で3名が主張した「利上げ論」がどこまで広がっていたかで、後退した9月利上げ観測が巻き戻るかが決まります。並行してドル円の160円攻防──日米当局の「さらなる協調介入をちゅうちょしない」という公式声明と、それを試す投機筋のにらみ合いが続き、金曜朝の日本の全国CPIが日銀の利上げ観測経由で円側の反撃材料になるかも見どころです。
▶ 来週の注目:8/24週はいよいよジャクソンホール会議(8/27〜29)。ウォーシュFRB議長が就任後初の基調講演(8/28)で9月FOMCへの道筋を示すか、世界中が注目します。次回はその見どころ整理からお届けする予定です。
※指標の重要度ランクは羊飼いのFXブログ(kissfx.com)の指標ランクを参考にしています。



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