【6/8〜の週】米CPI&ECBで全通貨リセット?通貨別まとめ
今週は「来週の大型イベント前の前哨戦」です。再来週ではなく来週、6/17にFOMC、ほぼ同じタイミングで日銀(BOJ)とRBA(豪)の政策決定が控えており、今週はその直前に水曜の米CPI(消費者物価指数)と木曜のECB(欧州中銀)政策決定という2つのヤマ場が来ます。米イラン再緊張で原油高・インフレ高止まりという地合いの中、CPIの結果がドルの方向を大きく左右します。
世界中のアナリストの分析をAIと一緒に集めて、通貨別の方向性を整理してみました。
※FRB高官は来週6/17のFOMCを前にブラックアウト期間(発言自粛)に入っているため、今週はFRB関係者の発言予定がほとんどありません。
| 発表 | 指標名 | 重要度 | 前回値 | 予想 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ── 月曜(6/8)── | |||||
| 08:50 | ![]() |
第1四半期GDP【改定値】 [前期比/前期比年率] | ◎ | +0.5% | +0.3% |
| 08:50 | ![]() |
名目GDP【改定値】 | ◎ | +0.8% | − |
| 08:50 | ![]() |
GDPデフレーター【改定値】 | ◎ | +3.4% | − |
| ── 火曜(6/9)── | |||||
| 21:30 | ![]() |
貿易収支 | A | -603億 | -558億 |
| 23:00 | ![]() |
中古住宅販売件数 | A | 402万件 | 406万件 |
| 26:00 | ![]() |
3年債入札 | A | − | 580億ドル |
| ── 水曜(6/10)── | |||||
| 21:30 | ![]() |
消費者物価指数[前月比/前年比] | SS | +0.6% | +0.5% |
| 21:30 | ![]() |
消費者物価指数【コア】[前月比/前年比] | SS | +0.4% | +0.3% |
| 22:45 | ![]() |
BOC政策金利&声明発表 | ◎ | 2.25% 据え置き | 2.25%据え置き |
| 26:00 | ![]() |
10年債入札 | AA | − | 390億ドル |
| ── 木曜(6/11)── | |||||
| 20:00 | ![]() |
TCMB政策金利&声明発表 | ◎ | 37.00% 据え置き | 37.00%据え置き |
| 21:15 | ![]() |
ECB政策金利&声明発表 | ◎ | 2.15%据え置き | 25bp 利上げ 2.40% |
| 21:30 | ![]() |
新規失業保険申請件数 | AA | 22.5万件 | 21.5万件 |
| 21:30 | ![]() |
生産者物価指数[前月比/前年比] | AA | +1.4% | +0.7% |
| 21:30 | ![]() |
生産者物価指数【コア】[前月比/前年比] | AA | +1.0% | +0.5% |
| 26:00 | ![]() |
30年債入札 | AA | − | 220億ドル |
| ── 金曜(6/12)── | |||||
| 23:00 | ![]() |
ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】 | AA | 44.8 | 46.0 |
※重要度は羊飼いのFXブログ(kissfx.com)の指標ランクを参考に表記
※コンセンサスはTrading Economics、Investing.com、kissfx.com等から取得
※A以下の米国指標・○以下のその他指標は省略(英GDP・鉱工業生産などは○のため表では割愛)
| 注目度 | 発言者 | 予定(JST) | 注目ポイント |
|---|---|---|---|
| ★★★ | ラガルドECB総裁(記者会見) | 6/11(木)21:45 | 利上げ後の会見。追加利上げを匂わせるか、打ち止めを示すかでユーロが大きく動く |
| ★★★ | マックレムBOC総裁(記者会見) | 6/10(水)23:30 | 据え置き予想の声明後。今後の利下げ余地への言及に注目 |
| ★★ | ナーゲル独連銀総裁(発言) | 6/12(金)23:30 | ECB理事会メンバー。ECB決定後の補足コメントとして注目 |
★★★ = 中央銀行トップ(FRB議長、ECB総裁、BOJ総裁、BOE総裁、BOC総裁など)。発言だけで相場が動くレベル
★★ = FRB副議長、投票権ありの地区連銀総裁、中銀総裁・副総裁クラス。政策に直接影響力がある人
★ = 投票権なしの地区連銀総裁、その他の中銀メンバー。参考程度だがチェック推奨
※今週はFRB高官がブラックアウト期間のため発言予定はほぼありません。※時間は変更される場合があります
米イラン再緊張、ホルムズ海峡めぐり原油高止まり
米国とイランの交渉は停戦合意の糸口が見えないまま再び緊張が高まり、ホルムズ海峡の通航制限が意識されています。原油はWTIが$90前後、ブレントが$93前後で、週間では+4%超の上昇。中国の原油輸入が10年ぶりの低水準に落ち込んだことで需要面の懸念も出ていますが、供給リスクが価格を下支えしています。エネルギー高はインフレを押し上げる方向に働き、「利下げどころか利上げ」観測の燃料になっています。安全資産としてのドル買いも誘発しており、ユーロ・豪ドルなどリスク通貨には逆風です。
今週の主役はラガルドECB総裁。FRBは沈黙
木曜のECB会合では25bp(0.25%)の利上げが市場にほぼ織り込まれています。INGは「ECBはタカ派(利上げに前向き)寄りの姿勢を崩さず、少なくともあと1回の利上げ余地を残すだろう」と分析。21:45のラガルド総裁会見で「追加利上げ」を匂わせればユーロ買い、「これで打ち止め」ならユーロ売りに振れやすい構図です。一方、来週6/17のFOMCを控えてFRB高官は発言自粛期間に入っており、今週はパウエル議長らの声は聞こえてきません。
強い米雇用統計で「年内利上げ」観測が浮上
前週末の米雇用統計は+17.2万人と予想(+8.5万人)を大きく上回り、市場は「FRBは年内に利上げするかもしれない」との見方に傾きました。CME FedWatchでは6/17のFOMCは据え置きがほぼ確実視されていますが、その先の利下げ開始時期は後ろ倒しに。ゴールドマン・サックスは「次の利下げは2026年12月」と予想を後ずれさせています。この流れでドル円は160円台に乗せ、ゴールドは週間で約4%下落しました。
ゴールドが$4,336まで下落、年初来の安値圏
ゴールドは$4,336前後と2026年の安値を更新し、週間で約4%の下落。「利上げ観測+ドル高」で金利の付かないゴールドが売られた形です。TDセキュリティーズは下期の金価格予想を引き下げました。ただし大手の中長期ターゲットは依然強気で、ゴールドマンは年末$5,400、JPモルガンは90日ターゲット$5,000を維持。原油高による地政学リスクが下支えとなり、「調整は一時的」との見方も根強く残っています。
海外アナリスト(ING Think、FOREX.com、FXStreet、ActionForex、Bloomberg/MUFG、Goldman Sachs)と、国内ソース(外為どっとcom・神田卓也氏の見通し、羊飼いのFXブログ取材記事)の見解をミックスして整理しました。
USD 米ドル↑ 強気
JPY 日本円→ 中立(両面リスク)
EUR ユーロ↓ やや弱気
GBP ポンド↓ やや弱気
AUD 豪ドル↓ やや弱気今週の最大の注目は、水曜21:30(JST)に発表される5月の米消費者物価指数(CPI)です。来週のFOMCを前に、FRBの利上げ・利下げ判断を最も左右する数字になります。
市場予想は前月比+0.5%(前回+0.6%)、前年比では+4.2%程度と、FRBの目標(2%)の倍以上に高止まりする見込みです。背景にあるのが原油高。米イラン情勢でエネルギー価格が上がり、それが物価全体を押し上げています。
意見が割れるポイントは「総合とコアのどちらを重視するか」です。エネルギーを含む総合CPIは原油高で跳ねやすい一方、エネルギーと食品を除いたコアCPIは前月比+0.3%予想(前回+0.4%)と、むしろ少し落ち着く見込み。「コアが落ち着くならFRBは利上げを避けられる」「いや、総合が高いままなら利上げが現実味」と、見方が二分しています。
今週の各アナリストの分析と直近のニュースをAIに読み込ませて、総合判断を聞いてみました。
JPY>
EUR≒
GBP>
AUD
今週は水曜の米CPIと木曜のECB利上げという2つのヤマ場で相場が動きます。米イラン再緊張による原油高でインフレが高止まりし、「利下げどころか利上げ」観測がドルを支える構図。USD強の基調は変わりませんが、CPIが下振れればドル円が158円台へ押し戻される余地もあります。来週6/17のFOMC・BOJ・RBAへの期待値が、今週のCPIで決まると考えておきましょう。
▶ 来週の注目:6/17前後にFOMC・日銀(BOJ)・RBA(豪)が集中する「トリプル中銀ウィーク」。特にBOJの利上げ判断とドル円・介入の攻防が最大の焦点になります。次回はその直前整理をお届けする予定です。
※指標の重要度ランクは羊飼いのFXブログ(kissfx.com)の指標ランクを参考にしています。



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