【4/13〜の週】ホルムズ封鎖×決算ラッシュ、木曜に指標集中

今週は「ホルムズ海峡封鎖」という衝撃のニュースで幕を開けます。4月12日にイスラマバードでの和平交渉が決裂し、トランプ大統領がホルムズ海峡の海上封鎖を発表。原油は急騰し、為替市場は再びリスクオフモードに突入しています。さらに月曜からゴールドマン・サックス、JPモルガンなど大手金融決算が続き、木曜には豪雇用統計・中国GDP・米失業保険申請件数が集中する超過密日です。

世界中のアナリストの分析をAIと一緒に集めて、通貨別の方向性を整理してみました。

📊 今週の指標カード一覧
発表   指標名 重要度 前回値 予想
── 月曜(4/13)── ★ホルムズ海峡封鎖開始
21時頃 米 ゴールドマン・サックス決算 A 大手金融決算
23:00 米 中古住宅販売件数 A 409万件 406万件
── 火曜(4/14)── ★決算シーズン本格化+PPI
未定 中 貿易収支 +1076.5億 未定
20時頃 米 JPモルガン・チェース決算 A 大手金融決算
21:30 米 生産者物価指数(PPI)[前月比] AA +0.7% +1.1%
21:30 米 ├ PPI [前年比] AA +3.4% +4.6%
21:30 米 ├ コアPPI [前月比] AA +0.5% +0.5%
21:30 米 └ コアPPI [前年比] AA +3.9% +4.1%
── 水曜(4/15)── ★ベージュブック+中銀総裁発言ラッシュ
未定 米 NY連銀製造業景気指数 A -0.2 -1.3
22時頃 米 モルガン・スタンレー決算 A 大手金融決算
── 木曜(4/16)── ★今週最大の注目日:豪雇用・中国GDP・米失業保険
10:30 豪 失業率 4.3% 4.3%
10:30 豪 ├ 新規雇用者数 +4.89万人 +1.78万人
11:00 中 第1四半期GDP [前期比] +1.2% +1.4%
11:00 中 ├ 前年比 +4.5% +4.8%
11:00 中 ├ 鉱工業生産 +5.2% +5.4%
11:00 中 └ 小売売上高 +2.8% +2.4%
15:00 英 GDP [前月比] ±0.0% +0.1%
20:30 欧 ECB理事会議事要旨(3/19開催分)
21:30 米 新規失業保険申請件数 AA 21.9万件 21.0万件
未定 米 フィラデルフィア連銀景況指数 A +18.1 +11.0
22:15 米 鉱工業生産 A +0.2% +0.2%
米株引け後 米 ネットフリックス決算 A 大手決算
── 金曜(4/17)── 注目経済指標なし

※重要度は羊飼いのFXブログの指標ランクを参考に表記
※コンセンサスはTrading Economics、Investing.com、kissfx.com等から取得
※A以下の米国指標・○以下のその他指標は一部省略
※米小売売上高は4/21(月)に延期されました

🎤 今週の要人発言カレンダー
注目度 発言者 予定(JST) 注目ポイント
★★★ ベイリーBOE総裁(3回登壇) 4/14(火)25:00
4/15(水)24:50・27:00
3回も登壇する異例の週。利上げ示唆があればポンドが大きく動く
★★★ ラガルドECB総裁 4/15(水)06:00 エネルギーショック下での利上げ姿勢に注目。「一時的でなくても対応する」と示唆済み
★★★ シュレーゲルSNB総裁 4/15(水)未定 スイスフランの安全通貨としての評価に影響
★★★ ブレマンRBNZ総裁 4/15(水)26:00 NZ金融政策の方向性。エネルギー輸入国NZへの影響言及も
★★ ウィリアムズNY連銀総裁(投票権あり) 4/16(木)21:35 FRBナンバー3。失業保険と同時刻帯で注目度倍増
★★ ボウマンFRB副議長(投票権あり) 4/15(水)26:45 利上げの可能性への言及を注視
★★ ミランFRB理事(投票権あり)×3回 4/14(火)07:20
4/13(月)翌07:20
4/16(木)23:35
週3回登壇。インフレ見通しと原油高への評価
★★ バーFRB理事(投票権あり)×3回 4/14(火)25:45・26:00
4/15(水)未定
金融規制について。3日連続登場
★★ ウォラーFRB理事(投票権あり) 4/17(金)27:00 週末前最後のFRB発言。週全体のまとめとなりやすい
グールズビー・シカゴ連銀総裁(投票権なし) 4/14(火)25:15 「利下げしてもいい」寄り。原油高でも姿勢を変えるか
発言の注目度ランクについて
★★★ = 中央銀行トップ(FRB議長、ECB総裁、BOJ総裁、BOE総裁、RBNZ総裁、SNB総裁)。発言だけで相場が動くレベル
★★ = FRB副議長、投票権ありのFRB理事・地区連銀総裁。政策に直接影響力がある人
★ = 投票権なしの地区連銀総裁、その他の中銀メンバー。参考程度だがチェック推奨
※発言の時間は変更される場合があります

🤖 AIが気になった今週のニュース
🔴 地政学リスク → USD↑ JPY↓ 原油↑ GOLD↑

トランプ、ホルムズ海峡の海上封鎖を発表
4月12日、イスラマバードでの米イラン和平交渉が決裂しました。イランが核関連の要求を拒否したことで、トランプ大統領はホルムズ海峡の海上封鎖を発表。封鎖は4月13日(月)午前10時(米東部時間)に開始されます。海峡は世界の原油輸送量の約20%を担っており、IEAは「世界の石油市場史上最大の供給途絶」と呼んでいます。現在、湾岸では日量910万バレルの生産がストップしており、積荷を待つタンカーが230隻待機中。4月8日の2週間停戦で一時的にリスクオフが巻き戻されましたが、封鎖発表で再びリスクオフ全開です。

🟡 要人発言 → 全通貨に影響

BOE総裁3回+ECB総裁+FRB高官10人超の異常な発言ラッシュ
今週はベイリーBOE総裁が3回も登壇するという異例のスケジュール。ラガルドECB総裁は「一時的でないインフレにも対応する」と利上げを示唆済みで、今週の発言で具体的なタイムラインが出るかが焦点です。FRB側もミランFRB理事×3回、バーFRB理事×3回など投票権ありメンバーが大量に登場。CME FedWatchでは4月29日FOMCの据え置き確率が97.9%ですが、利上げ確率が10.3%まで上昇しており、原油高インフレへの警戒が高まっています。

🟠 前週の余波 → ドルの方向性が不安定に

停戦→決裂でドルが乱高下、ペトロダラー構造にも変化
4月8日の停戦合意でドルは2026年の上昇分を一日で全て吐き出す急落を見せました(Bloomberg報道)。しかし4月12日の交渉決裂で再び有事のドル買いが戻っています。注目すべきはBloombergが指摘する「ペトロダラーの循環が崩れた」という構造変化。湾岸諸国が原油収入を米国債に還流させるループが機能しなくなっており、ドルの中長期的な支えが弱まっている可能性があります。ゴールドマン・サックスは2026年末のDXYをさらに低い水準と予想し、EUR/USDの年末目標を1.25に設定しています。

🟢 原油・ゴールド → 原油急騰、ゴールドは3週連続上昇

WTI $98→封鎖で$104まで急騰、金は$4,780で底打ち確認
封鎖発表を受けてWTI原油は8%急騰し$104.8に。EIAはブレントがQ2に$115まで上昇すると予想しています。ゴールドは$4,780前後で3週連続の上昇。JPモルガンは2026年末の金価格目標を$6,300、ゴールドマン・サックスは$5,400に設定しています。UBSも「現在の水準から20%上昇余地あり」と見ており、大手は軒並み強気。Kitcoの投資家調査では71%が「2026年中に$5,000超え」と回答しています。

🌍 今週の通貨別見通し

海外アナリスト(ING Think、FOREX.com、FXStreet、ActionForex)と、羊飼いのFXブログの取材記事(神田卓也氏・志摩力男氏・西原宏一氏・小林芳彦氏)の見解をミックスして整理しました。

米 USD 米ドル→ 中立(振れ幅大)
停戦期待で急落した翌週にホルムズ封鎖で急騰と、方向性が定まらない状況です。エネルギー純輸出国としての構造的な強みは健在で、有事のドル買いも入りやすい。一方でBloombergが指摘する「ペトロダラーの循環崩壊」やゴールドマン・サックスの年末EUR/USD 1.25予想など、中長期的にはドル安方向の見方も根強い。CME FedWatchでは4月FOMC据え置きが97.9%で、年内利下げゼロの確率が40.3%まで上昇しています。
ING Think(Chris Turner) / Goldman Sachs / Bloomberg / CME FedWatch
日 JPY 日本円↓ 弱気
エネルギー輸入国である日本は原油高の直撃を受けやすく、ホルムズ封鎖は円にとって大きなマイナス材料です。小林芳彦氏は「有事のドル買いが継続するイメージ」として予想レンジ158〜162.45円を提示。神田卓也氏は157円台半ばを下値の支えと見ています。FXStreetはUSD/JPYのヘッドアンドショルダーパターンに注目し、158.48を割ると下方向のリスクがあると指摘。為替介入の警戒ラインは160〜162円ですが、小林氏は「ドル買いの流れなので介入だけではさほど効かない」との見方。
小林芳彦(JFX) / 神田卓也(外為どっとコム総研) / FXStreet / ING Think
欧 EUR ユーロ↑ やや強気
ラガルドECB総裁が「一時的でないインフレにも利上げで対応する」と示唆しており、ECBの利上げ期待がユーロを下支えしています。ActionForexは1.1408で調整完了と見てEUR/USDの目標を1.1824(61.8%戻し)に設定。西原宏一氏は「イラン戦争でユーロ売りが積み重なっている分、巻き戻しの上値余地が大きい」としてユーロ/円190円を目標に押し目買いを推奨。ただしエネルギーショックで欧州経済は減速しており、ECBの成長見通しは0.9%と低い。
ActionForex / 西原宏一(CKキャピタル) / ING Think / ECB
英 GBP ポンド↑ やや強気
GBP/USDは1.3468で11週間ぶりの大幅上昇を記録。FXStreetによると20日・50日・100日・200日の主要移動平均線を全て上回っており、テクニカルは改善傾向です。今週はベイリーBOE総裁が3回も登壇する異例の週で、利上げへの言及があればポンドの追い風に。ActionForexはGBP/USDの目標を1.3596(61.8%戻し)に設定。ただし英国経済自体は弱く、OECDは成長見通しを0.7%に引き下げています。
FXStreet / ActionForex / ING Think / OECD
豪 AUD 豪ドル↑ やや強気
資源輸出国として原油高の恩恵を受ける側面があり、RBAが利上げ実施済みという金利面での優位もあります。FXStreetはAUD/USDが5日連続上昇で0.7080付近、55日・100日・200日移動平均線を全て上回っており目標を0.7187(3月11日の年初来高値)に設定。ActionForexも同様に0.7187をレジスタンスとして注目。木曜の豪雇用統計(失業率4.3%予想、前月と同水準)が焦点で、上振れなら利上げ観測がさらに強まります。
FXStreet / ActionForex / ING Think
🥇 GOLD ゴールド↑ 強気
$4,780で3週連続上昇中。ホルムズ封鎖という新たな地政学リスクで安全資産としての需要はさらに高まっています。大手金融機関の年末目標はJPモルガン$6,300、ゴールドマン・サックス$5,400、ドイツ銀行$6,000、バンク・オブ・アメリカ$6,000と軒並み強気。ゴールドマンのDaan Struyven氏とLina Thomas氏は「中銀の月60トン購入・ETF流入・デベースメントトレードの3要因で上方向のリスクが大きい」と分析。テクニカルでは$4,730がサポート、上値は$4,860〜$4,906が目標。
Goldman Sachs(Struyven / Thomas) / JPMorgan / UBS / Kitco / FXStreet

📚 最重要指標ピックアップ:木曜は「3方向から弾が飛んでくる」超過密日

今週最大の注目は木曜(4/16)です。アジア時間に豪雇用統計と中国GDP、欧州時間に英GDP、そしてNY時間に米失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀景況指数・鉱工業生産が集中するという、1日で3つの経済圏のデータが一気に出てくる構成です。

豪雇用統計(10:30 JST):2月の失業率は4.3%で予想を上回る悪化でした。3月も4.3%の予想ですが、雇用者数は前月+4.89万人から+1.78万人への大幅減速が見込まれています。RBAは利上げ実施済みで、雇用の弱さが確認されれば「上げすぎ」との見方が出てきます。

中国Q1 GDP(11:00 JST):前期比+1.4%予想で、Q4の+1.2%から加速の見込み。前年比では+4.8%とゴールドマン・サックスの予想に近い数字です。Polymarketでは67.5%の確率で5.0〜5.5%と、上振れシナリオが優勢。鉱工業生産と小売売上高も同時発表で、中国経済の回復度合いが豪ドルや資源通貨に直結します。

米新規失業保険申請件数(21:30 JST):前週は21.9万件と予想を上回る悪化でした。今回の予想は21.0万件で改善期待ですが、原油高による経済への影響が数字に出始めるタイミングでもあります。同時刻にフィラデルフィア連銀景況指数(予想+11.0、前回+18.1)も発表され、製造業の急減速が確認されるかが焦点です。

💡 読者のみなさんへ:木曜は10:30の豪雇用統計→11:00の中国GDP→21:30の米失業保険+フィリー連銀と、アジア〜NYまで途切れなく材料が出ます。特にホルムズ封鎖中の米雇用データは「原油高が雇用に影響し始めたか」を見る最初の手がかりになります。

🤖 はかせがAIに聞いてみた

今週の各アナリストの分析と直近のニュースをAIに読み込ませて、総合判断を聞いてみました。

🤖 AI総合判断
今週の通貨強弱ランキング(予想)
USD
AUD
EUR
GBP
JPY
🥇 GOLD:↑ 強気。ホルムズ封鎖で安全資産需要が再加速。$4,730がサポート、$4,860突破なら$5,000を目指す展開。JPモルガン年末$6,300、ゴールドマン$5,400の大手目標も追い風。
最も強そうなのはUSD。ホルムズ封鎖でリスクオフが再開し、有事のドル買い+エネルギー純輸出国という二重の追い風が吹いています。ただし停戦交渉が再開されれば4月8日の急落が繰り返されるリスクもあり、方向性は「強いけど不安定」です。
AUDが意外と底堅い。資源輸出国として原油高の恩恵を受けつつ、RBA利上げ済みという金利面の優位もあります。木曜の雇用統計が良ければ追加利上げ期待でさらに買われる展開も。
最も弱そうなのはJPY。原油高の直撃で貿易赤字が拡大する構造。160円超えで介入リスクは意識されるものの、小林芳彦氏は「ドル買いの流れなので介入だけでは効かない」と分析。日銀利上げとの同時実施でないと効果は限定的です。
📅 曜日別の注意ポイント
月(4/13)⚠️ ホルムズ封鎖開始(米東部時間10:00)。週明けの原油・為替の反応に注目。GS決算(21時頃)、中古住宅販売件数(23:00)。
火(4/14)PPI(21:30)が今週のインフレ指標の目玉。前年比+4.6%予想と高めの数字が出れば利上げ観測がさらに強まる。JPM決算(20時頃)も。ベイリーBOE総裁(25:00)。
水(4/15)中銀総裁発言ラッシュ日。ラガルドECB総裁(06:00)、ベイリーBOE総裁×2回、シュレーゲルSNB総裁、ブレマンRBNZ総裁。MS決算も。
木(4/16)⚠️ 今週最大の注目日。豪雇用統計(10:30)→中国GDP(11:00)→英GDP(15:00)→米失業保険+フィリー連銀(21:30)→鉱工業生産(22:15)。ネットフリックス決算も。
金(4/17)経済指標なし。FRBデイリー(24:30)とウォラー(27:00)の発言で週を締める。封鎖の経過次第で週末リスクも。
最注目イベント:木曜の「3方向同時弾」。豪雇用→中国GDP→米失業保険と、アジア〜NYまでノンストップで材料が出る。特に米失業保険申請件数はホルムズ封鎖の経済影響を初めて数字で確認する場になる。
おすすめ監視ペア:USDJPY(封鎖でドル高 vs 介入リスクの綱引き、158〜162円の広いレンジ)、XAUUSD($4,730サポートの有効性、$4,860ブレイクなら加速)、EURJPY(西原氏の190円目標、ユーロの巻き戻し余地)、AUDUSD(木曜の雇用統計で0.7187ブレイクなるか)

📝 まとめ

今週はホルムズ海峡封鎖(月曜開始)という地政学リスクを最大のテーマに、大手金融決算ラッシュ(月〜木)木曜の指標集中砲火(豪雇用・中国GDP・米失業保険)が重なる超過密週です。原油高→インフレ→利上げ観測という連鎖が全通貨に影響を与えており、FedWatchの利上げ確率10.3%は無視できない水準。ドルは「強いけど不安定」、円は「弱いけど介入リスク」というどちら向きにも急変しうる環境です。

▶ 来週の注目:4月21日に延期された米小売売上高が発表予定。4月28日にはBOJ金融政策決定会合(利上げ確率70.4%)と4月29日のFOMCが控えています。次回は「封鎖の経済影響+BOJ利上げシナリオ」を中心にお届けする予定です。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。
※指標の重要度ランクは羊飼いのFXブログ(kissfx.com)の指標ランクを参考にしています。一部のランクは日別ページのランクを採用しています。

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