今週は米指標が薄く、代わりに米国債の「需給」と「議事録」が主役になる週です。先週金曜の雇用統計は+2.9万人(予想9万人前後)と大きく下振れ、10月28日の利上げ確率は36%から17%へ落ちました。ところが米10年債利回りは下げきらず5.3%近辺(2002年以来の高さ)で引け、ドル指数も17か月ぶりの高値圏に戻しています。水曜深夜のFOMC議事録、水・木の10年債・30年債入札で「利上げが遠のいても金利が下がらない」状態が続くかが試されます。
円は月曜14:00の高市首相の所信表明演説(消費減税の財源説明)と火曜15:35の植田日銀総裁あいさつが材料です。財務省は9月の介入実績ゼロを公表し、日銀の10月利上げ観測も先週の「主な意見」で半減しました。ユーロはフランスの財政不安で17か月ぶりの安値、ポンドは木曜のベイリー総裁講演で11月利上げの追認を待ちます。
世界中のアナリストの分析をAIと一緒に集めて、通貨別の方向性を整理してみました。
📊 今週の指標カード一覧
※10/5(月)はオーストラリアが祝日で休場。中国は国慶節で10/7(水)まで休場。来週10/12(月)は日本・米国・カナダが休場(スポーツの日・コロンブスデー・感謝祭)なので、金曜の持ち越しは3連休前のポジション調整込みで見る週です
※重要度・前回値・予想は羊飼いのFXブログ(kissfx.com)の掲載値をそのまま転記しています(並び順は曜日ごとの時刻順で自動生成)
※米国以外で注目度の高い指標は金曜21:30のカナダ雇用統計だけ。火曜12:35の日本10年債入札・木曜12:35の30年債入札(いずれも○)、火曜17:30の英建設業PMI(○・44.3→44.9)、火曜21:30の加貿易収支(○・+7.7→+13.0億)は表の採用基準外です
※FOMC議事録の「予想」欄はkissfx.comの表記(–)をそのまま載せています。議事録は9/15〜16の会合分で、先週の雇用統計を見る前の議論です
※要人発言(植田総裁・ベイリー総裁・FRB高官5人・BOE委員4人)は下の発言カレンダーにまとめています。月曜14:00の高市首相の所信表明演説と木曜20:30のECB議事要旨もそちらに書きました
🎤 今週の要人発言カレンダー
| 注目度 |
発言者 |
予定(JST) |
注目ポイント |
| ★★★ |
植田日銀総裁(全国証券大会あいさつ) |
10/6(火)15:35 |
先週木曜の「9月会合の主な意見」で10月の連続利上げ観測が半減し、円は158.46円まで売られました。金曜の東京都区部CPIは除生鮮+2.7%(予想+2.4%)と大きく上振れ。この上振れを重く見る言い方なら円高、政府の慎重論に配慮する言い方なら円安(外為どっとコム・小野直人氏)。同じ会で片山財務相も15:00台に発言予定 |
| ★★★ |
ベイリーBOE総裁(Mansion House) |
10/8(木)21:15 |
市場は11月利上げを約80%まで織り込み済み(Ebury)。先週「エネルギー高が続けば据え置きは難しい」と言った流れを追認するか。同日18:15グリーン委員、19:30ピル理事、22:00ロンバルデッリ副総裁とBOEが4人並ぶ日 |
| ★★ |
ウィリアムズNY連銀総裁(投票権あり) |
10/6(火)22:05 |
先週「急ぐ必要はない。年内あと1回の利上げが適切かもしれない」と言って10月利上げを市場から外した張本人。雇用統計を見た後の初発言で、「12月」を言い直すか、「様子見」を長引かせるか |
| ★★ |
ボウマンFRB副議長(投票権あり) |
10/6(火)23:45 |
先週は「年内の追加利上げに緊急性はない」側。ウィリアムズと同じ日に同じ側なら、12月利上げの織り込み(67〜75%)が下に動きます |
| ★★ |
ローガン・ダラス連銀総裁(投票権あり) |
10/7(水)08:00 |
「あと50bp以上の利上げが必要かもしれない」と言ったFRB内の最タカ派(「利下げしない」寄り)。東京時間の朝なので、火曜深夜のハト派2人の後に逆側から出る形 |
| ★★ |
ウォラーFRB理事(投票権あり) |
10/8(木)29:30 |
「経済が想定どおりなら追加利上げ」の立場。木曜深夜(金曜早朝)なので、30年債入札(26:00)の結果を見た後の発言になります |
| ★★ |
ロンバルデッリBOE副総裁 |
10/8(木)22:00 |
先週、この人の発言で11月利上げの織り込みが80%近くに上がりました。ベイリー総裁の45分後 |
| ★ |
ムサレム・セントルイス連銀総裁(投票権なし) |
10/8(木)26:40 |
「早めの小刻みな引き締めが望ましい」派。参考程度 |
| ★ |
マン/グリーン/ピル(BOE) |
10/6(火)17:30 10/8(木)18:15・19:30 |
マン委員はBOE内の最タカ派。木曜はベイリー総裁の前座として2人 |
| ★ |
ナーゲル独連銀総裁 |
10/5(月)16:45 |
先週ラガルド総裁が「measured(慎重に)」と言って10月利上げ観測が18%まで下がった後。ECB内タカ派がどこまで食い下がるか |
発言の注目度ランクについて
★★★ = 中央銀行トップ(FRB議長、ECB総裁、BOJ総裁、BOE総裁、RBA総裁、SNB総裁、BOC総裁)。発言だけで相場が動くレベル
★★ = FRB副議長、投票権ありの地区連銀総裁、中銀副総裁クラス。政策に直接影響力がある人
★ = 投票権なしの地区連銀総裁、その他の中銀メンバー。参考程度だがチェック推奨
※発言ではなく文書ですが、水曜27:00のFOMC議事録(9/15〜16会合分・全員一致で利上げ)と木曜20:30のECB議事要旨(9/9〜10会合分)は要人発言と同じ扱いで見てください
※月曜14:00の高市首相の所信表明演説(消費減税の財源)は日本の長期金利と円に効きます。火曜15:00台には片山財務相も発言予定
※FRBは10月会合(10/28)の約2週間前からブラックアウト(発言禁止期間)に入るため、今週が10月会合前の最後のまとまった発言機会です
※発言の時間は変更される場合があります
🤖 AIが気になった今週のニュース
🟡 要人発言・当局の動き → USD・JPYに直結
FRBは「10月は急がない」で一致。それでも米金利は下がらず、今週は入札と議事録がその理由を試す
先週木曜、ウィリアムズNY連銀総裁が「9月に動いたので急ぐ必要はない。経済が見通しどおりなら年内あと1回の利上げが適切かもしれない」と講演し、ジェファーソン副議長とボウマン副議長も同じ側に立ちました(Reuters・Kitco)。翌金曜の雇用統計がNFP +2.9万人(予想9万人前後)・失業率4.2%・平均時給+0.1%と弱く、10月28日の利上げ確率は1週間前の36%から17%へ(CME FedWatch、CNBC 10/2)。12月利上げは67〜75%で残っています。
ここからが今週のポイントです。雇用統計の直後に米10年債は5.15%まで下げたのに、その日の引けは5.27〜5.30%と逆に上がって終わりました(みんかぶ・ActionForex)。ActionForexは「市場は10月をテーブルから外しただけで、利上げそのものを外したわけではない。原油がブレント100ドル超で、インフレのリスクが消えていない」と整理しています。今週は水曜26:00に10年債入札(390億ドル)、木曜26:00に30年債入札(220億ドル)があり、「買い手がつくか」で金利の上限が決まります。水曜27:00のFOMC議事録は9/15〜16の会合(全員一致で利上げ)の議論なので、雇用統計を見る前の内容。「インフレ警戒の確信」が濃く出ればドル買い・ゴールド売り、「保険的な利上げ」の色が濃ければ逆です。
円は当局の材料が3つ。①財務省が9/30に「8/27〜9/28の介入実績はゼロ」と公表し、9/18のレートチェックは「言葉だけ」だったことが確定(みんかぶ・日経)。②月曜14:00の高市首相の所信表明演説。消費減税(2027年4月から2年間)の財源説明が曖昧だと「国債増発→長期金利上昇→悪い円安」になりうると外為どっとコムとDZHが揃って警戒しています。③火曜15:35の植田総裁あいさつ(同じ会で片山財務相も発言)。先週の「主な意見」で10月の連続利上げ観測が半減した後、東京CPIの上振れ(除生鮮+2.7%)をどう扱うかが焦点です。
🟠 前週の余波 → ドル高は「タイミングの修正」、ユーロ安とカナダドル安は続く、金は金利の逆風が続く
先週は「雇用統計が崩れてもドルと金利が崩れなかった週」
当ブログの強弱指数(金曜時点):GBP +44.9 > USD +39.8 > CHF +32.9 > JPY +5.0 > AUD -23.9 > NZD -24.3 > CAD -24.9 > EUR -49.5。週間変化率はEUR -1.10%(1.1390→1.1250)、AUD -0.77%、NZD -0.84%、CAD -0.77%、GOLD -3.18%($4,285→$4,140)。ドル円は157.27→157.87円で円は-0.42%です。
木曜10/1が週の分かれ目でした。フランスの緊縮予算(430億ユーロ)提出で仏10年債が4.96%(2002年以来)、仏独スプレッドが130bp超(2012年以来)に広がり、ユーロはこの日だけで-44.7、1日で-0.76%(6月以来の最大)。同じ日に米10年債は5.34%(2002年以来)を付け、ISM製造業の仕入価格が77.9(予想73.0)へ急騰。ドルは+18.2です。金曜はNFPでドルが一度売られ(ドル円156.95円)、米金利の反転で157.90円台まで戻る往復でした。
当ブログは先週CADを「中立」と置き、-0.77%(平常の1.6倍)で外しました。記事は「原油が月曜に反発して始まる(買い)」と「ドル高・弱い成長(売り)」が打ち消し合うと書きましたが、原油の反発は月曜アジア時間だけで、WTIは週間-7.9%(イラン休戦期待・G7の備蓄放出)。さらにBOCの織り込みを「複数回利上げ(先週分)」と前の週の理解のまま持ち越していて、当週の「米加2年債スプレッド153bp=2025年2月以来最大」(Reuters・FXStreet)を判定に入れていませんでした。「相手側の中銀の織り込み」を当週のソースで確認していなかった、というのが反省です。今週のCADの欄はBOCの織り込み(10/28据え置き74%)を先に置いて書いています。
ぼんやり検索で拾えた、上の話に出てこない論点:①G7が4か月で1億バレル(軽油5千万+原油5千万)の備蓄放出を決め、IEA全体では3.25億バレル放出済み。それでもブレントは102ドル、ブレント-WTIスプレッドは11ドル超と「海上輸送のリスク料」が残っています(Gulf News・EnergyNow)。②MUFGがEUR/JPYのショート(177.50→172.00)を推奨。仏主導の債券ストレスがECBの利上げを抑え、日銀は年内にもう1回、という組み合わせ。③CFTC(9/29時点)でユーロのショートが343レポート(約6年半)ぶりの極端で「中期の底の候補」との見方(FXStreet)。GBPは最も軽く持たれ(1パーセンタイル)、ゴールドは最も混雑(91パーセンタイル)。④志摩力男氏「2年債5%近くは年内4回利上げの示唆でやり過ぎ。将来の株安が『自国発のドル売り』になる危険」、小林芳彦氏「IMMの円買いは9/8の1.08万枚から9/15の12.04万枚へ急増。米系ファンドがベッセント発言後に円を買い積んだ」(羊飼いのFXブログ取材)。⑤城内経済財政相「高市政権はアベノミクスを継承しているわけではない」「異次元の金融緩和をする状況ではない」(10/2)。⑥ナスダックは最高値更新(27,353)、銀は週間-6%超。「株に全部の愛が向いている」(Walsh TradingのSean Lusk氏)。⑦OPEC+は11月の生産方針を据え置き。
🔴 地政学・政治 → 原油の上下より「原油以外の金利材料(入札・議事録)」を優先。効き先はUSD・GOLDとCAD/AUD・NZDで分けて読む
イラン「7日間案を受けるまでホルムズは閉鎖」。トランプ大統領は条件を拒否、ただし協議の扉は開けたまま
週末10/4、イランの最高交渉責任者(国会議長)は「米国が7日間でホルムズ海峡を再開する案を受け入れるまで海峡は閉鎖のまま」と発言。トランプ大統領はテヘランの条件を拒否しつつ「さらなる協議か軍事作戦の再開か」の両方を残し、米側は非核化を中心にした対案を仲介者経由で渡しました。イラン外務次官は「米国の見解を国内で精査中」(Al Jazeera・Fox News・CBS)。先週は「休戦への期待」でWTIが週間-7.9%の92ドル、ブレントは+0.4%の102ドルと方向が割れた週でした。月曜朝はWTI 91.11、ブレント102.31です。
効き方の順番は先々週・先週の反省をそのまま使います。①緊張が高まる→原油高→物価→FRBの利上げ継続→金利上昇→ドル買い、ゴールド・豪ドル・NZドルの逆風、カナダドルは産油国として買い。②緊張が緩む→原油安。ただし先週は原油が下がっても米金利は国内のISM仕入価格と債券売りで上がり、ゴールドは-3.2%、カナダドルも原油安で売られました。つまり②が出ても「金利低下→ドル売り・ゴールド買い」まで自動では進みません。今週は水・木の国債入札と議事録という「原油以外の金利材料」があるので、原油の上下より入札の需要を優先して読みます。
効き先を通貨で分けると、先週は原油安でCADが売られ(産油国の交易条件が悪化)、AUD・NZDも米金利高で売られて、「原油が下がれば豪ドル・NZドルは楽になる」とは言えない週でした。符号が分かれるのは「原油×金利」の組み合わせ次第で、今週も米金利が5.2〜5.3%にいる限りAUD・NZDに原油安の恩恵は出にくい前提です。
🟢 原油・ゴールド → 金は$4,100の支えを試す位置、プロは弱気が46%で最多
ゴールド$4,140、週間-3.1%で6週中5週が下落。弱い雇用統計でも$4,200を保てず
ゴールドは金曜終値$4,140.52で週間-3.09%、高値$4,280.56(月曜)・安値$4,110.95(木曜)。金曜は雇用統計で一度$4,200を回復したものの保てず、引けは安値圏でした(Kitco News)。下げた理由は米10年債5.3%・ドル指数17か月高値・原油高の3つで、Kitcoの週間調査はプロ13人中弱気6(46%)・強気3(23%)・中立4(31%)。個人は182人中強気47%・弱気33%で、7月以来初めて強気が過半数を割りました。
意見の中身は割れています。Bannockburn Global ForexのMarc Chandler氏は「FRB首脳が10月の利上げに辛抱強くなった。$4,280〜4,300を超えれば底打ちの確認」と強気、Walsh TradingのSean Lusk氏は「強気のニュースに弱気で反応している。非論理的だが、10月の季節性で$4,400〜4,500もありうる」と中立寄り、Adrian Day氏は「次の動きは下」、FxProのAlex Kuptsikevich氏は「金から債券への回転。$4,000を試すリスク。2011〜12年の欧州危機の後に金は4年の下げ相場に入った」、StoneXのDaniel Pavilonis氏は「金利が崩れるまで金属が上に動く余地はない」と弱気です。
FXStreet(Eren Sengezer氏)は下値の支えを$4,100→$4,000〜3,970、上値の壁を$4,280〜4,330(20・50・100日線が集中)→$4,400→$4,510〜4,535(200日線)と置き、RSIは40。ソシエテ・ジェネラルは「$4,315を回復できなければ$4,095、次は$3,960〜3,940」。長い目では8月のETF流入$18bn(史上2番目)と中銀の購入(Q2で289トン)が続いていますが、CFTCのゴールドは建玉が91パーセンタイルと最も混雑しており、下に動いたときの手仕舞いが出やすい位置です。
🌍 今週の通貨別見通し
海外アナリスト(FXStreet、ActionForex、ING Think、DailyForex、Ebury、BBH、MUFG、Kitco News、XM)と、羊飼いのFXブログの取材記事(神田卓也氏・志摩力男氏・西原宏一氏・小林芳彦氏・井口喜雄氏)、外為どっとコムの見解をミックスして整理しました。FOREX.comとゴールドマン・サックスの今週分の分析は見つかりませんでした。
織り込みの確認:10月利上げ17%(1週間前36%)、12月利上げ67〜75%、12か月で約100bpの利上げ(CME FedWatch・CNBC 10/2、BBH)。つまり「10月」は外れたが「年内あと1回」は残っていて、ドルを支えているのは利上げ観測ではなく5.3%の長期金利です。ドル指数は101.92で、木曜に102.20(17か月ぶり高値)を付け3週連続の上昇、9月だけで+3%超。FXStreetのPablo Piovano氏は「強い立場で週に入るが、建玉は中立で労働市場は冷えている。次の上昇は建玉だけでは来ない。インフレ次第」、ActionForexは「市場は10月を外しただけで利上げを外していない。ドル指数は支え101.03、壁102.77〜102.85」、同じFXStreetのSagar Dua氏は「102.20超えで103.03、支えは100.70の20日線。RSI 73で伸びすぎだがまだ反転していない」。逆側の声も載せます。DailyForexのAdam Lemon氏は「18か月高値で101.39を上抜けたが、今週は中立。リスク資産が強くドルが下がり始める状況に入るかもしれない」、Kitco調査のMarc Chandler氏は「FRB首脳の辛抱強さ」をドル売り・金買いの根拠にしています。今週の材料は月曜23:00のISM非製造業(55.4→55.0予想、仕入価格72.6の続き)、水曜深夜の10年債入札とFOMC議事録、木曜深夜の30年債入札。入札で買い手がつかず金利が上がる形は、先週の木曜と同じでドル買いになります。買い材料が「金利」1本に集中しているので「やや強気」にとどめます。逆に振れるとしたら:①ISM非製造業が55を割って仕入価格も下がった場合、②ウィリアムズ総裁(火22:05)とボウマン副議長(火23:45)が「12月も急がない」まで踏み込んだ場合、③10年債入札が強く(買い手が多く)金利が5.15%を割った場合。このどれかで101.03を割り、100.70の20日線を試します。
CME FedWatch(CNBC)/ FXStreet(Pablo Piovano・Sagar Dua)/ ActionForex / DailyForex(Adam Lemon)/ BBH / Kitco News(Marc Chandler)/ kissfx.com(指標予想)
順番は①当局、②織り込み、③指標。①介入警戒:中。財務省が9/30に「8/27〜9/28の介入実績はゼロ」と公表し、9/18のレートチェックは実弾なしだったことが確定(みんかぶ・日経)。週初の三村財務官のけん制で156円台まで下げた場面はありましたが、「断固たる対応」級の新しい発言は今週の検索では確認できませんでした。外為どっとコムの小野直人氏は「口先のけん制だけでは円高は続きにくいが、159円に近づけば警戒が強まりやすい」、神田卓也氏(羊飼いのFXブログ取材 10/1)は「158円台に乗せれば介入警戒で伸び悩む。157円台中心」。先週木曜は158.46円から157.24円へ1日で1.2円落ちており、158円台は値が飛びやすいと覚えておいてください。②織り込み:日銀の10月利上げは「主な意見」で月曜比で半減し、約5分の1まで低下(FXStreet・Bloomberg)。12月が本線。FRBは10月17%・12月67〜75%なので、日米の金利差は円売り方向のままです。③指標・イベント:月曜14:00の高市首相の所信表明演説(消費減税の財源が曖昧なら「国債増発→長期金利上昇→悪い円安」、DZH・外為どっとコム)、火曜15:35の植田総裁あいさつ(東京CPI除生鮮+2.7%の上振れを重く見れば円高、政府の慎重論に配慮すれば円安)、火曜12:35の10年債入札と木曜12:35の30年債入札。国内プロの見方は揃っていて、小林芳彦氏「155.00〜159.80で揉み合い。155円にかけては猛烈な買い」、志摩力男氏「目先はニュートラル。155〜156円台は押し目買い。クロス円は軟化」、井口喜雄氏「155〜159円の広めのレンジ。『発言で円を買う相場』から『行動を確認する相場』へ」。海外もActionForexが「中立。159.02超えで160.38、156.36割れで152.87」。外為どっとコムの週間予想は155.50〜159.00円、DZHは156.00〜161.00円。上は当局の言葉、下は金利差で挟まれ、先週と同じく中立です。逆に振れるとしたら:円高に振れるのは、①植田総裁が東京CPIを根拠に10月の可能性を残す言い方をした場合、②米10年債入札が強く金利が5.15%を割った場合、③レートチェック報道が再び出た場合で、156.65円(25日線)割れから155円台。円安に振れるのは、①所信表明で財源が曖昧で日本の長期金利が上がる「悪い円安」の場合、②米国債入札が弱く金利が5.3%を超えた場合で、158.50円(200日線)を超えて159円台を試します。そこは当局の言葉が待っている水準です。
みんかぶ / 日本経済新聞 / 外為どっとコム(小野直人・ハロンズFX、DZH週間展望、10/5トゥデイ)/ 神田卓也・小林芳彦・志摩力男・井口喜雄(kissfx.com 9/29〜10/1)/ FXStreet(Joshua Gibson)/ Bloomberg / ActionForex / kissfx.com(指標予想)
ユーロドルは1.1250で、木曜に1.1215と2025年5月以来の安値。4週続落で、先週の主要通貨で最弱でした。織り込みの確認:ECBの10月利上げは18%、12月は73%(ecb-watch、FXStreet)。ユーロ圏CPIは3.8%とECBの見通し(3.6%)を上回っているのに、ラガルド総裁が「measured(慎重に)」と言い、仏独スプレッドが130〜150bp(2012年以来)まで広がったことで10月の利上げ観測が消えました。物価はユーロに有利なのに売られている理由は、フランスの財政です。430億ユーロの緊縮予算は出ましたが、INGは「上院審議と2027年大統領選があり、債券市場の安心材料にならない。ECBが介入する敷居は高い」。FXStreetのValeria Bednarik氏は「弱気。100週線1.1360を2025年3月以来初めて割った。次の支えは200週線1.1096で、1.1000を数日で試しうる。RSIは26の売られすぎ」、EburyのMatthew Ryan氏は「12月利上げの織り込みが疑われれば、ユーロを支える柱が1本消える」、DailyForexは「ショート継続」、XMは「木曜のECB議事要旨がタカ派でも、景気悪いのに物価だけ上がるパターンと政治不安の中では戻りは限定的」。一方で、CFTCのユーロ売り持ちは343レポート(約6年半)ぶりの極端な水準で「中期の底の候補」との指摘もあり(FXStreet)、MUFGのEUR/JPYショート推奨(177.50→172.00)はユーロの売り先が対円に移っている印です。流れは下、ただし売られすぎで「やや弱気」です。逆に振れるとしたら:①仏上院の予算審議が無風で仏独スプレッドが120bp台へ縮んだ場合、②木曜のECB議事要旨が「次回会合での利上げ」を明示していた場合、③米10年債入札が強く金利が下がった場合。これらが重なれば1.1360(100週線)を回復して1.1460へ戻します。逆に1.1096(200週線)を割れば1.1000です。
FXStreet(Valeria Bednarik)/ Ebury(Matthew Ryan)/ ING Think / DailyForex / XM / MUFG / 外為どっとコム(DZH)/ kissfx.com(指標予想)
ポンドドルは1.3256で、先週は1.3179まで下げた後に金曜の雇用統計で反発し、週間+0.05%と主要通貨で最強でした(当ブログの強弱指数でも1位)。織り込みの確認:BOEの11月利上げは約80%(ロンバルデッリ副総裁の発言後、Ebury)、年内30bp・2027年までに90bp(FXStreet)。英Q2 GDPも+0.5%へ上方修正されました。先々週まで「利上げを語っても買われない」通貨だったのが、先週は「ドルが崩れた日に真っ先に買い戻される」通貨に変わったのは、CFTCでポンドが最も軽く持たれている(1パーセンタイル)からで、買い戻しが速い配置です。今週は木曜21:15のベイリー総裁(Mansion House)に、グリーン委員(18:15)・ピル理事(19:30)・ロンバルデッリ副総裁(22:00)が同じ日に並び、火曜17:30にはマン委員もいます。FXStreetのChristian Borjon Valencia氏は「短期は弱気。上値の壁は1.3313、次に1.3434〜1.3453(50・100・200日線)。RSIは33.9」、ActionForexは「中立。4時間足のMACDに強気の乖離があり、1.3310を上抜ければ短期底打ち。1.3179割れで1.3139」、EburyのMatthew Ryan氏は「1.32が重要な支え。来月の予算(増税・借入増)が鍵」。上は11月利上げ、下はドル高と予算で釣り合うので中立です。対ユーロでは先週+1.07%で、こちらは強い流れが続きます。逆に振れるとしたら:上に振れるのは、ベイリー総裁が11月利上げを明確に追認し1.3310を上抜けた場合(1.3434へ)。下に振れるのは、①ベイリー総裁が「エネルギー高は一時的」と後退した場合、②米国債入札が弱くドル全面高になった場合で、1.3179割れから1.3139です。
FXStreet(Christian Borjon Valencia)/ ActionForex / Ebury(Matthew Ryan)/ kissfx.com(指標予想)
豪ドルは0.6950で3か月ぶりの安値圏、0.6900の支えに近づいています。4週続落。織り込みの確認:RBAは9/29に4.35%→4.60%へ利上げ(全員一致)しましたが、ブロック総裁が会見で「現在の政策は引き締め的」「検討したのは据え置きと25bpの二択」と慎重で、11月の追加は約3分の1(Reuters)。西原宏一氏(羊飼いのFXブログ取材 9/30)は「ハト派的と受け止められ7月下旬以来の0.70割れ。OISは来年2〜3月の利上げをまだ織り込んでいるので急落になるかは微妙」。DailyForexも「利上げしたのに言葉が弱い『ハト派利上げ』」。木曜の豪貿易収支が4.95億豪ドル(予想21.00億)と大幅下振れ、豪CPIも4.0%(予想4.1%)とわずかに下。今週は豪州の指標がほぼなく(火曜のウエストパック消費者信頼感のみ)、月曜は休場。中国も水曜まで休場で、鉄鉱石側の材料も出ません。つまり自前の買い材料がなく、米金利5.2〜5.3%の逆風だけを受ける配置です。先週は原油が下がっても豪ドルは-0.77%で、「原油安=豪ドルに楽」とはなりませんでした。西原氏は「豪ドル円が反落すればクロス円全体が重くなる」とも。FXStreetは「0.6950で買いがためらわれている」。逆に振れるとしたら:①米国債入札が強く米金利が下がって高ベータ通貨が買い戻された場合、②木曜のメルボルン大学の消費者インフレ期待が上振れて11月利上げ観測が5割へ戻った場合、③ナスダックの最高値更新が続きリスク選好の買いが出た場合で、0.7000回復から0.7050。0.6900割れなら0.6864(ActionForex前週)です。
Reuters / 西原宏一(kissfx.com 9/30)/ DailyForex / FXStreet / CBA / kissfx.com(指標予想)
ドルカナダは1.4249で、カナダドルは17か月ぶりの安値。先週の反省を踏まえてBOCの織り込みを先に置きます。10/28は据え置き74%(+7bp)、年内に25bpの利上げは織り込み(rateprobability・XM)。TD証券は「7月GDPが横ばいで、BOCが10月に利上げを急ぐ理由はない」。一方FRBは12月利上げが67〜75%で、米加2年債スプレッドは約150bp(2025年2月以来の最大)。FXStreet・FinanceFeeds・EBCが揃って「金利差が原油に勝っている」と書いており、原油が100ドル近辺でもカナダドルが買われない理由はここです。原油はWTIが週間-7.9%の91ドルで、イラン協議とG7の備蓄放出で上値が重く、産油国通貨には追い風になっていません。ActionForexは「1.3730からの上昇が1.4247の高値を上抜けた。上向きで次は1.4497。1.4153を割れば短期天井」。今週は金曜21:30の雇用統計(失業率6.4→6.5%、雇用+0.92万人予想)が唯一の自前材料で、investingLiveは「強ければドルカナダ下落だが、ドル全体と原油次第」。CFTCでもカナダドルの売り持ちが積み増されています。逆に振れるとしたら:①イラン協議が決裂して原油が100ドルを回復した場合、②金曜の雇用が+3万人超で失業率が6.4%のままだった場合、③米国債入札が強く米金利が下がった場合で、1.4153割れから1.4050。逆に入札が弱ければ1.4300(61.8%戻し)を超えて1.4497方向です。
rateprobability.com / XM(ActionForex)/ TD証券(TradingPedia)/ FXStreet / FinanceFeeds / EBC / ActionForex / investingLive / kissfx.com(指標予想)
先々週まで「SNBが介入姿勢を弱めて調達通貨として売られる」通貨だったフランが、先週はフランスの債務不安で安全資産に戻り、強弱指数で3位(+32.9)でした。ユーロフランは0.9279と7月以来の安値(フラン高)。ドルスイスは0.8382で短期の天井を付けて反落(ActionForex「0.8182を保てば上昇基調は続く。4時間足MACDに弱気の乖離」)。スイスCPIは9月1.0%(8月0.8%)とわずかに加速。SNBは「急激で行き過ぎたフラン高には介入する」立場を変えておらず、対ユーロの上値には当局の壁があります。今週スイスの材料は火曜の失業率(3.0%)のみ。対ドルでは金利差(0%対3.75〜4.00%)で売られ、対ユーロでは仏不安で買われるので、合計で中立です。西原宏一氏はスイスフラン/円のショートを継続中。逆に振れるとしたら:フラン高に振れるのは仏独スプレッドが150bpを超えて欧州の銀行株が再び崩れた場合。フラン安に振れるのは仏予算が無風で通過し、米金利高でキャリー取引(低金利のフランを売って高金利通貨を買う取引)が戻った場合です。
ActionForex / FXStreet / 西原宏一(kissfx.com 9/30)/ kissfx.com(指標予想)
先々週の反省どおり、①金利の織り込みがどちらに動きやすいか、②アナリスト、③テクニカルの順で見ます。①織り込み:10月利上げはすでに17%まで下がっていて、ここからさらに下がる余地は小さい。12月は67〜75%で、上にも下にも動けます。金を動かしているのは利上げ確率より10年債5.27%(木曜5.34%=2002年以来)で、弱い雇用統計でも金利が下がらなかったのが先週の結論。今週は水曜の10年債入札・木曜の30年債入札・FOMC議事録と「金利を上に動かしやすい材料」が3つ、「下に動かす材料」は火曜深夜のウィリアムズ・ボウマン発言くらいです。StoneXのDaniel Pavilonis氏「金利が崩れるまで金が上に動く余地はない」がこの構図を一言で言っています。②アナリスト:Kitco調査はプロ13人中 弱気6・強気3・中立4。強気側はMarc Chandler氏「$4,280〜4,300超えで底打ち確認」、Sean Lusk氏「10月の季節性で$4,400〜4,500も」、Adam Button氏「11〜1月の季節性の前の10月に買い場を探す」。弱気側はAlex Kuptsikevich氏「債券への回転。$4,000を試すリスク」、Adrian Day氏「次は下」。先週の調査は3分割で、今週は弱気が最多に動いています。③テクニカル:$4,140は20・50・100日線($4,280〜4,330)のすべての下。FXStreetの支えは$4,100→$4,000〜3,970、ソシエテ・ジェネラルは「$4,315を回復できなければ$4,095→$3,960〜3,940」。CFTCの建玉は91パーセンタイルと最も混雑しており、$4,100を割ると手仕舞いが出やすい。長い目の買い(ETF・中銀)は続いていますが、週単位では金利の逆風が勝つと見て「やや弱気」です。逆に振れるとしたら:①10年債入札が強く金利が5.15%を割った場合、②ウィリアムズ・ボウマンが「12月も急がない」まで踏み込んで12月利上げが60%を割った場合、③イラン協議が決裂して原油100ドル超+株安の「有事の金買い」が金利経路を上回った場合(先週木曜はこの形で$4,150を守りました)。このどれかで$4,280〜4,300を回復し、Chandler氏の言う底打ちになります。逆に入札が弱く金利が5.3%を超えれば$4,100割れから$4,000です。
Kitco News(週間調査: Marc Chandler・Sean Lusk・Adam Button・Alex Kuptsikevich・Adrian Day・Daniel Pavilonis・Rich Checkan)/ FXStreet(Eren Sengezer)/ Societe Generale / World Gold Council / CFTC(FXStreet)/ CME FedWatch(CNBC)
📚 最重要指標ピックアップ:水曜・木曜の米10年債・30年債入札が「利上げが遠のいても下がらない金利」の正体を決める
今週の表で最上位(SS)は水曜27:00のFOMC議事録と木曜26:00の30年債入札の2つです。どちらも「数字の上振れ・下振れ」ではなく、「5.3%の長期金利に買い手がつくか」を試すイベントなので、まとめて1本として扱います。
まず、いま何が織り込まれているか。10月28日の利上げは17%(1週間前36%、PCE前は64%)、12月は67〜75%、12か月で約100bp(CME FedWatch・CNBC 10/2、BBH)。先週金曜の雇用統計(NFP +2.9万人・失業率4.2%・平均時給+0.1%・前月は13.3万人へ下方修正)で10月は市場から消えました。それなのに米10年債は雇用統計直後の5.15%から引けは5.27〜5.30%へ戻り、木曜には5.34%と2002年以来の高さを付けています(みんかぶ・ActionForex・FXStreet)。ドル指数も101.9で17か月ぶりの高値圏。「利上げが遠のけば金利が下がる」という単純な経路が、先週は働きませんでした。
なぜ金利が下がらないのか、意見が割れています。①インフレ説:ISM製造業の仕入価格が77.9(予想73.0)へ急騰し、ブレントは100ドル超。ActionForexは「市場は10月をテーブルから外しただけで、利上げを外したわけではない。インフレが行き先を決める」。MUFGも「ドルの見通しはもう雇用ではなくインフレが決める」。②需給説:フランスの財政不安で欧州の国債が売られ、英・日の金利も数十年ぶりの高さ。XMは「政府が身の丈を超えて使い、中銀がもう国債を買わない」ことが世界的な債券売りの背景だと整理しています。この説が正しければ、水曜の10年債(390億ドル)と木曜の30年債(220億ドル)の入札で「買い手の少なさ」が出れば、FRBの発言に関係なく金利は上がることになります。③一時的説:志摩力男氏は「2年債5%近くは年内4回利上げの示唆でやり過ぎ。将来の株安が自国発のドル売りになる危険」と、今の金利は行き過ぎだと見ています。
FOMC議事録(水曜27:00)はその前座ですが、読み方に注意点が1つ。これは9/15〜16の会合(全員一致で3.75〜4.00%へ利上げ)の議論で、雇用統計を見る前の内容です。「インフレ目標への回帰を速めるための利上げ」という確信が濃ければ12月の織り込みが上がり(ドル買い・ゴールド売り)、「保険的・様子見」の色が濃ければ下がります。ウィリアムズ総裁(火22:05)とボウマン副議長(火23:45)が議事録の前日に「急がない」側で揃うと、議事録のタカ派色が割り引かれます。
月曜のISM非製造業(23:00)は今週唯一の「数字の指標」です。予想は55.4→55.0、ウェルズ・ファーゴは54.5と予想。見るのは総合より仕入価格(前回72.6)で、サービスの物価は関税や賃金が最後に出て最後まで残る場所(investingLive)。先週の製造業と同じく「総合は下げても価格が上がる」形なら、金利の上昇が月曜から続きます。
💡 読者のみなさんへ:今週の「ここだけ見ればOK」は2つ。①米10年債が5.15%を割るか、5.34%を超えるか(割ればドル売り・ゴールド買い・豪ドル買い戻し、超えればドル買い・ゴールド$4,100割れ・ユーロ1.1100方向。木曜の30年債入札の後が決まりやすい時間)。②12月利上げの確率が67〜75%からどちらに動いたか(80%台なら10年債の上昇と一緒にドル1強、60%割れなら金利も一緒に下がる)。円だけは別枠で、月曜14:00の所信表明で「財源」がどう語られるかと、火曜15:35の植田総裁が東京CPI+2.7%に触れるかを見てください。
🤖 はかせがAIに聞いてみた
今週の各アナリストの分析と直近のニュースをAIに読み込ませて、総合判断を聞いてみました。
🤖 AI総合判断
今週の通貨強弱ランキング(予想)
USD>
GBP>
CHF>
JPY>
AUD>
NZD>
CAD>
EUR
🥇 GOLD:↓ やや弱気。10月利上げは17%まで下がりきっていて、金を動かしているのは10年債5.27%のほう。今週は入札2本と議事録と、金利を上に動かしやすい材料が多く、Kitcoのプロは弱気46%で最多。$4,100の支えを試す位置で、割れば$4,000。入札が強く金利が5.15%を割れば$4,280〜4,300を回復し、Chandler氏の言う底打ちになります。
USDを1位に置いた理由は「金利が下がらない」からで、「利上げが近い」からではありません。10月の利上げは消えたのに10年債は5.3%近辺。今週の米国債入札で買い手が薄ければ、FRBが何を言っても金利は上がり、先週の木曜と同じ形でドルが買われます。対抗馬は、ユーロが仏財政、豪ドルがハト派利上げ、カナダドルが金利差150bpと、それぞれ自前の弱さを抱えています。入札が強く金利が5.15%を割れば順位ごと入れ替わる前提です。GBPを2位に置いた理由は、BOEの11月利上げ80%という「自前の金利材料」を持つ数少ない通貨で、先週ドルが崩れた日に真っ先に買い戻されたから。木曜のベイリー総裁が追認すれば対ユーロでさらに伸びます。
CHFを3位、JPYを4位に置いた理由。フランは先週、仏不安で安全資産に戻りました。今週も仏上院の予算審議が続くので対ユーロの買いは残ります。円は上を当局(158円台で値が飛ぶ)、下を金利差(156円台で買い)に挟まれた往復で、順位は真ん中。ただし月曜の所信表明で財源が曖昧なら「悪い円安」で下位へ落ちます。AUD・NZD・CADを下位に置いた理由は、3通貨とも自前の買い材料が今週なく(豪は休場と指標なし、NZは指標なし、加は金曜の雇用統計だけ)、米金利5.2〜5.3%の逆風だけを受けるからです。先週は原油が下がってもこの3通貨は全部売られました。EURを最下位に置いた理由は、ECBの10月利上げが18%まで消えた一方で仏独スプレッドが2012年以来の広さだからで、売られすぎ(RSI 26、CFTCの売り持ちは6年半ぶりの極端)の反発があっても順位は変わりにくいと見ました。
📅 曜日別の注意ポイント
月(10/5)豪・中国休場で東京時間は薄い。14:00 高市首相の所信表明(消費減税の財源→日本の長期金利と円)。16:45ナーゲル独連銀総裁。23:00 ISM非製造業(55.0予想・仕入価格72.6の続き)。先週の製造業と同じく「総合が下げても価格が上がる」形なら金利高・ドル買いの週入り。
火(10/6)⚠️ 円の日。12:35 日本10年債入札→15:00台 片山財務相・15:35 植田総裁(全国証券大会。東京CPI+2.7%に触れるか)。17:30英建設業PMI・マン委員。21:30米・加の貿易収支。22:05ウィリアムズ→23:45ボウマンと「急がない」側の2人が連続。26:00 3年債入札。翌08:00ローガン(タカ派)で逆側から朝を迎える。
水(10/7)⚠️ 本番その1。米指標なし。23:30原油在庫。26:00 10年債入札(390億ドル)で買い手がつくか→27:00 FOMC議事録(雇用統計前の議論。「確信」か「保険」か)。中国は国慶節明け前日で薄い。
木(10/8)⚠️ 本番その2。12:35日本30年債入札。18:15グリーン・19:30ピル→20:30 ECB議事要旨→21:15 ベイリー総裁→21:30米失業保険→22:00ロンバルデッリ。26:00 30年債入札(220億ドル)が週の最大イベント。26:40ムサレム、29:30ウォラー(入札結果を見た後)。
金(10/9)21:30 カナダ雇用統計(失業率6.5%・雇用+0.92万人予想。カナダドルの唯一の自前材料)。23:00ミシガン速報(48.0予想。インフレ期待の項目)。来週月曜は日・米・加が休場なので3連休前のポジション調整が出やすい。週末持ち越しはイラン協議と介入警戒込みで判断。
最注目イベント:指標ではなく水曜・木曜の米10年債・30年債入札。週全体では「10月利上げが消えたのに5.3%の金利が下がるかどうか」が主役で、それを決めるのは入札の需要と、議事録の「確信」の濃さ、ウィリアムズ・ボウマンの「急がない」の強さです。円だけは別枠で、月曜の所信表明の財源と火曜の植田総裁の言い方が158円台の壁の硬さを決めます。原油は休戦期待と備蓄放出で上値が重く、上がればドル・カナダドル買い、下がっても金利が高いままなら豪ドル・NZドル・ゴールドは楽になりません。
おすすめ監視ペア:USDJPY(158.50円が200日線で当局の壁、156.65円が25日線。火曜の植田総裁と水・木の米入札で上下どちらにも1.5円動きうる)、XAUUSD($4,100を守れるか、$4,280〜4,300を回復できるか)、EURUSD(1.1215の先週安値と1.1360の100週線のどちらを先に抜けるか。木曜のECB議事要旨)、GBPUSD(1.3310を上抜ければ底打ち、1.3179割れで1.3139。木曜ベイリー総裁)、USDCAD(1.4247の上抜けが本物か。金曜の加雇用統計)、AUDUSD(0.6900の支えと0.7000の回復のどちらが先か)
📝 まとめ
今週は「10月利上げが消えたのに米金利が下がらない」状態を、米国債入札と議事録で確かめる週です。雇用統計の下振れで10月の利上げ確率は17%まで落ちましたが、10年債は5.3%近辺で、ドル指数は17か月ぶりの高値圏にいます。水曜の10年債・木曜の30年債入札で買い手がつかなければ、FRBが「急がない」と言っても金利は上がり、ドル買い・ゴールド売りが続きます。円は月曜の所信表明(財源)と火曜の植田総裁あいさつが材料で、158円台は当局の言葉、156円台は金利差で挟まれた往復。ユーロはフランスの財政不安で17か月ぶりの安値、ポンドは木曜のベイリー総裁で11月利上げの追認待ちです。
▶ 来週の注目:10/12(月)は日本・米国・カナダが休場。10/14(水)の米CPIが10月FOMC(10/28)前の最後の物価指標で、FRBはこの週にブラックアウト(発言禁止期間)へ入ります。中国は国慶節明けで貿易統計・CPIが出ます。次回は「入札で金利の上限が見えたのか」を起点に、通貨別の続く/一巡をお届けする予定です。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。
※指標の重要度ランクは羊飼いのFXブログ(kissfx.com)の指標ランクを参考にしています。
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